「名前」
「なっ、何してんの公共の場所でこんなことしていいと思ってるの!?やだ離して恥ずかしい!」
「そんなに言うことないんじゃないかのう」
「そんなに言わせたのはどの口よ!」
「わしの口か?はっはっは」
カクはすぐわたしをからかう。まるでわたしの反応を楽しんでるみたいに。今だってそう。みんなが見てる外で抱きしめられたりとかそんなの恥ずかしすぎる!パウリーにでも見られたら絶対ハレンチって言われるし!(ミニスカ履いてる時点でその対象だけれども)
「でも今日はわしの誕生日じゃけん何でも言うこと聞いてくれるんじゃなかったかのう?」
「いっ、今のは言ったことじゃなくてしたことだから!」
「じゃあキスしてもいいかのう」
「此処で!?いいわけないでしょ!馬鹿なんじゃないの!」
そんなことしたら瞬く間に噂が回っちゃうわよ!新聞にでも載っちゃったらどうするの!
「それは考え過ぎじゃ」
「っ勝手に人の心読んでんじゃないわよこの人権侵害!」
「口からダダ漏れだったわい」
「…ごめん」
全然駄目だ。わたしこんなことがしたい訳じゃないのに…カクの誕生日だからいつもより気合い入れておめかしもしたのに。
「…カク」
「なんじゃ?」
「…お誕生日、おめでとう。生まれてきてくれてありがとう」
恥ずかしいけど、頑張って言った。わたしがどれだけカクを好きかわかってもらいたくて。そのまま歩いていってしまわないように、カクのTシャツの裾を掴んで。
「外が駄目なら家ならキスしてくれるんじゃな?」
「う、うん」
「じゃ、帰ろうかのう、名前?」
「もう?」
「わしゃ待ちきれん」
キリンにキスを
□□□□
カクってどうやってちゅーするの
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