※BLDっぽい上非道い






「ねえ、どうしたの?」

「何が」

「機嫌悪いじゃない」

「君には関係ない」


 ついてこないでって言っているのに学校、帰り道に金魚のフンみたいについてくる君には関係ない。俺が容姿端麗だからって面食いなそこらの女の子には興味ないの。
 でも、俺は至って普通の筈だ。確かに苛々しているのは認めるけど、他人にわかるようにはしていない。腹の底に押し潰しているんだ。なのに何でこいつは見抜いたんだろう?


「信くんっていつも機嫌悪い時ため息つきながら頭をかくから、そうかと思ったんだけど」

「ついてこないでくれる?って言ってるじゃんストーカーさん」

「別にストーカーなんて…!」

「俺がそう思うからそうなの。はい、どっか行って」

「行ける訳ないじゃん、わたしは信くんが心配で…」

「煩いって。黙って」


 あーもうしつこい。これだから女の子は嫌なんだよ。他人の心配してるとか言って、心配する自分を良い人に見立てたいからそういうことするんだろ?結局は自分が可愛いだけじゃん。


「昨日の目つき悪い小学生がそんなに気になる?」

「煩いってば!」


 目の前の机を思い切り叩いた。叩きつけられた拳がじんじんする。金魚のフンの分際で、生意気なんだよ。
 俺が何をした?何でついてくる?何で俺の問題に首を突っ込んでくるんだよ。何で俺のモヤモヤの部分を鮮明にしてくんだよ、意味わかんねえ。

 あの小学生、あれからずっと心に引っかかってんだよ。只の小学生の癖に、こっちを睨み付けて、その時変な雰囲気を感じたんだ。何で9歳も年下にこんなに振り回されてんだ。


「…信くん?」

「わかんない」

「何が?…んっ」


 ああもう苛つく。別に良いだろ俺を好いてる奴なんだから。俺に良いように使われてればいいんだ。只俺は逃れたい、あの嫌な眼から。




愚かなエゴイスト

□□□□
自分の都合に合わせて女の子を使い捨てする時期もありそうだよ信くん。別に途中BLっぽくするつもりはなかったんだよ。

120414

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