≫10:00 October 28


 うわああああどうしよう。此処の敷地広いし、まず、何からすれば…


「あの、えっと…」

「あれ、見かけない顔。どうかした?」

「ほ、本日付けであやかし館にお世話になることになりました、名前と申します、宜しくお願いします!」

「おーよろしくー」

「メニアーーーック!誰この子!?」

「今日から此処住むんだってよ」

「く、苦しい、です…」

「あら、ごめんなさいね」


 なんかやる気のなさそうなおじさんに話しかけていたら遠くからダッシュで駆けてきた美人さんにぎゅうと抱きしめられた。おじさんは反之塚さんといい、美人さんは野ばらさんと言うらしい。


「野ばらさん…すき!なんか同じ匂いがする!」

「えっ、もしかしてお前もそういうタイプの…?」

「美人さん〜胸大きい〜」

「メニアック!」

「こいつら止めれる気がしねぇ…」


 野ばら白いし細いしスラッとしてるし胸は大きいし眼鏡だしもう素敵すぎる!てことで2人で抱き合ってたら反之塚さんが溜め息をついた。


「そういえばお前、何の先祖返りなんだ?」

「一応、轆轤首をやらせていただいてます」

「おおー首なげーな」

「皆さんは?」

「俺は一反木綿」

「わ!ピラピラしてる!」

「…んなこと言われたの初めてだわ」

「わたしは雪女よ」

「綺麗…!」


 2人して変化してくれた。反之塚さんは黒?い布切れに。野ばらさんは美しい雪女…素敵すぎるよ野ばらさん!


「お前がモテてるとこ初めて見たわ、俺」

「反之塚何か言った?」

「いんや、何も」

「誰だ君は」

「黒髪ストレートロングおめめぱっちりニーハイ装備!?」

「よくわかってるじゃない名前ちゃん!」

「いやぁ、姉さん程じゃないですよー」

「だ、誰なんだっ…綾小路さんみたいな人がもう1人…」

「こちらは本日から引っ越していらした苗字名前さんです、凛々蝶さま」

「凛々蝶って言うの可愛い名前!名前ですよろしくね!」

「あ、ああ、よろしく」

「ちょいとしつれ…」

「申し訳ありません名前さま。それ以上凛々蝶さまに近付かないでいただけますか」

「素敵な笑顔ですね」

「ありがとうございます」


 握手までは許してくれたけど可愛い凛々蝶ちゃんを抱きしめようとしたら凛々蝶ちゃんのSSらしいオッドアイの整った顔した男性に制された。


「今回は諦めます。今度ぎゅーさせてね」

「だ、誰が!」

「私が凛々蝶さまをお守りしますので安心してください凛々蝶さま…!」

「誰かこの忠犬ひっぺがしてー」

「君、初対面とは思えないような口振りだな」

「え?だってこれから仲良くなっていけばいいじゃない」

「まあ確かに、それもそうだが…」

「だからよろしくね?凛々蝶ちゃん!」



おわれ\(^0^)/


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