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なにか喋らなきゃ…喋らなきゃ…

なんとかごまかさなきゃ

聞きたくない聞きたくない聞きたくない

少しでも長くあなたといっしょにいたい


でもレギュは私に別れを告げた。


私とレギュラスが別れなくてはならない理由。
本当は噂に聞いてた。し,なんとなく感じてはいた。ここのところレギュの様子がおかしかったし。

けれど私は理由を聞かずにはいられなかった。

レギュは黙ったままだった。なにを言おうか迷ってるみたい。たぶん私が傷つかないように言葉を選んでくれているんだろう。


私はレギュが言葉を選ぶまで待っていられなかった。私を傷つけないための優しい嘘なんかいらない。傷ついてもいいから本当のことを話して欲しかった。
「…レギュが…
死喰い人になったから?」

私の二回目の質問にもレギュは黙ったままだった。肯定の意味の沈黙だって気づきたくなかった。

どこか
私は思ってた

レギュラスは"こっち側"に来てくれるんじゃないかって

そうだよ
勝手に思ってただけだよ

でも信じてたのに

レギュラスのこと

信じてたのに



シリウスも私もホグワーツを卒業したら騎士団に入るつもりだった。


レギュラスの腕には髑髏と蛇の印が刻まれていた。

―闇の印。

例のあの人の印。

死喰い人の印。


死喰い人


敵対する相手


戦うべきもの

でも…

レギュラスなのに…?

私はとてもショックを受けた。

けれど

次やらなくちゃいけないことはちゃんと分かってた。
きっと私が逆の立場でも同じことをする。



彼はきっと私に

忘却呪文をかける。



どうしてもそれだけは避けたかった。

レギュだけカッコつけて

勝手にさよならなんて狡いと思った。

レギュラスのことを

大好きな人のことを

忘れたくなかった


私の武装解除は成功して

それから訳もわからず走った
だいぶ走ってた,と思う

息が切れた。

汗が止まらなくて
頬から水滴が滴った。

あれ?
ポロポロと水滴がこぼれる。

汗じゃなくて
涙だった―。

to be continued.

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