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「別れましょう」

もう終わりにしよう

最初から

この日がやってくること

分かっていたはずなのに




2.別れを告げるその時が
It's time to say good-bye.





「…あのね,この間ね、カペラとホグズミートに行ってきたの!」
「…それでねハニーデュークスで面白いお菓子があってね…」

「…スピカ」

「今度レギュにも買ってくるね!」

「スピカ

聞いてください。」

「…嫌。

嫌だ聞かない!!」

「スピカ」

レギュラスは静かに言う。まっすぐに私を見た。

「……っ。」

スピカの様子は駄々をこねる子供のようだった。そんなスピカが愛おしい。そう思う自分を苦々しく思った。駄目だ,決心が鈍ってしまう。

深呼吸をしてから僕は彼女にこう言った。

「別れましょう」

僕はスピカに別れを告げた。


俯いたまま絞り出すようにスピカは言う。
「どう…して?」



「……。」

僕は黙りこんだ。言葉を探していた。何て言ったらいいか分からなかった。

今思えば,「ほかに好きな人ができた」とか「忙しくて会う隙がないから」とかもっと上手い嘘をつくことが出来なかったのかと思う。でも不器用な僕はとてもそんなことは出来なかった。

スピカはまた絞り出すように喋りだした。

「…レギュが…
死喰い人になったから?」

僕は黙っていた。何も言えなかった。それは,さっき質問されたときの言葉を選んでいるとき沈黙とは違う,肯定の意味の沈黙だ。

「私…信じてた。」

「レギュラスは"こっち側"に来てくれるヒトだって…!」


「…それはスピカの勝手です。勝手にそう思っていただけです。」

「だからスピカとはもうおしまいです。


死喰い人と不死鳥の騎士団は恋仲にはなれません。


スピカはまだ騎士団ではないですが,
入るつもりなのでしょう?」

ホグワーツを卒業したら…

きっと兄さんも一緒に。


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