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私はホグワーツ最終決戦のあの日,クリーチャーが確かに「勇敢なるレギュラス様の名の下に戦え!」というのを聞いた。レギュラスの名前を聞き間違えようがなかった。そうだった。シリウスは,"レギュラスが亡くなった"という連絡を受けたとき,「クリーチャーが何か知っている」と言ってた。それをすっかり忘れてた…。
不死鳥の騎士団が再結成されたとき,レギュラスのことを聞かなければいけなかった相手は,セブルスではなく,クリーチャーだった。

聞くチャンスはいくらでもあったのに…。確かに,騎士団の任務は忙しかったし,シリウスがいるところでレギュラスの話をしづらかったのもあったけど。…きっとそれは言い訳だ。レギュラスの本当の気持ちを知るのが私は怖かったのかもしれない。

混沌とした戦いの中でクリーチャーがレギュラスの名前を呼ぶのを聞いた後,今すぐにでも、クリーチャーにレギュラスのことを問いただしたいのを抑えて,私は戦いに戻った…―





私は自分で作った二人の墓石の前に座り込んだ。
公園のどこかから子供達の声がした。―…じゃあな!また明日な!…―きっと家に帰るところなんだろうな…。

"また明日ねー"と小さな私が片手をめいいっぱい振る。小さなシリウスはそれに答えて"じゃあなー!"と両手を大きく振った。小さなレギュラスは"また,明日,です"と言って小さくだけど手を振り替えしてくれた―…

そんな昔の場面を思い出していた…。







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