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遺体のないレギュラスとシリウスのために私はお墓を作った。
あの昔3人でよく遊んだ公園に―…

墓石にした石に,シンプルに,"名前"と"彼らが生きていた年号"だけ彫った。

Regulus Arcturus Black
1961 - 1979

Sirius Black
1959 - 1996

そして周りの人に気付かれないように、守りの呪文をかけた。公園に勝手にお墓をつくるなんて,バレたら怒られそう。私はひとり苦笑した。


あの頃と変わらず,
そこには,桃色で小さく,可愛らしいスターチスの花が,一面に広がり,風に揺れていた。

昼間ならもっと綺麗で鮮やかな桃色に見えたかもしれない。今は日が落ちかかり,辺りは夕闇に染まっていた。それにともなって,桃色のスターチスの花も,青紫がかった影に染まって見えた。

…ハリー達とクリーチャーから
レギュラスのこと聞いたよ。

私は買ってきた献花をお墓に手向けた。


レギュラスは 家族を,大切な人達を,守ろうとしてくれたんだね。クリーチャーも。きっとシリウスも。

ねぇ,レギュラスその"大切な人達"の中に,私も入ってる…?



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