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彼女を最後に見たのは何時だったろうか。

…そうだ。
僕が死喰い人になって初めて
死喰い人と騎士団の衝突があったときだった。

スピカと別れて約1年

スピカもホグワーツを卒業して校内に彼女の姿を見ることもなくなった。


呪文と杖から出る光線が飛び交う中
僕は懐かしい顔を見つけた。

スピカだった。

彼女は足を負傷していて,床を這うようにしていた。すごい出血だった。


思わず僕は彼女に駆け寄りー

「スピカ!」

駆け寄り,声を掛けそうになった。

でも,彼女を呼んだのは,僕ではなく―…

兄さんだった。

兄さんはスピカに駆け寄り

二人は

姿くらましをして


―消えた。




今,考えると,その時スピカになんと声を掛けるつもりだったのか,どうするつもりだったのか,自分でもわからない。

そんな自分を自分で嘲笑する。


その時のことはどちらかというとごく最近のことだったけれど


今は

もうずっと

昔のことに思えた。

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