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レギュは思い付いたようにこう切り出した。


「……ちょっと来てください。」

「?」

レギュに手を引かれて8階の廊下に連れて来られた。何の変哲もない,石壁の前だった。
「ここで三回歩き回りながら,僕に会いたいと強く思ってください。」
「…?会いたいって…レギュは今ここに居るじゃない。」

「…細かいことはいいですから,会いたいでも一緒に居たいでもなんでもいいですから…」

「…レギュと一緒に居たいって強く思えばいいのね?」

「…ああもう!何度も言わせないでください!」

…恥ずかしいですから!と拗ねたように言うレギュが可愛くて笑ってしまう。

レギュの言う通り強くレギュのことを思い浮かべ三回歩き回る。
すると,
石壁にピカピカに磨き上げられた扉が現れた。
扉を開けて中に入る。

…なにこれ…すごい…!

「…必要の部屋です。本当に必要なときだけ部屋に入ることができる。」



すごいね!すごい!とスピカは子供のようにはしゃいだ。




「…週末にここに来てください。ここで会いましょう。」

そう言ってレギュは私を抱き寄せる。

「………それ以外は?」

「話しかけないでください。…なるべく。」
突き放した言い方に不安そうな顔をする彼女を見ると,つい“…なるべく“と言葉を濁してしまう。

「スピカ,念のためもう一度言っておきます。僕と会っていることは…」

「誰にも絶対,内緒,でしょう?」

私はレギュを抱きしめ返した。


あなたの体温が

鼓動が

伝わってくる

あなたがここにいる。

それだけでとても

とても幸せ


レギュラスは唇を私の唇に軽く押しあてた。



目眩がするくらい

あ な た が す き
A dizzy love



The Happy End


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