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ショックを引きずりながら私はとぼとぼ歩いていた。
レギュに告白かぁ,考えたこともなかった。
考えを巡らしながら歩く―
でもその思考は途切れた。
漆黒の髪。
私の恋しいヒトによく似た後ろ姿―
シリウス!
そう!告白とかそんな桃色なこと考えてる場合じゃない!シリウスとまだ仲直りしてなかった!
「シリウス…!シリウス!」
呼んでも振り向いてもらえない。走って追いかける。
「シリウス!ごめんってば!」
「後でハニーデュークスでなにか奢るから!」
「あ,悪戯ゾンコの店でもいいよ!」
横から話しかけて見てもずっと無視。
「…なんでそんなにおこってるのよ…。」
ぼそっとスピカが言った。ぷつーん。俺のなかでなにかの糸が切れた。
「…俺はめちゃくちゃ楽しみにしてたんだよ!!それをお前なぁ…!」
「どうして?」
「それはお前が好きだから…!…」
スピカが「どうして?」の「て」を言うか言わないかだった。俺はそれを廊下中の全員に届かんばかりの声で叫んでいた。
あ れ?
「…だ…よ…。」
あれ俺?俺なに言っちゃってんの?
to be continued.
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