∴いっつわんだふる!(復活×魔法)


「――あ、れ?」

気がつけば、私はここにいた。
まるで世界が反転したかのようにぐるん、と視点が変わる。
誰かから突き飛ばされたように、地面に座り込む私。

――もしやこれは姿現し?それとも移動キー?

突然の出来事に、私の頭は意味のない思考をぐるぐると続けていた。
冷たい2月のアスファルトは、私がそんなことをしている間にも体温をじわじわと奪っている。
どこかの住宅街なのだろうか。突然現れたにも関わらず、道行く人々は怪訝そうな顔をして、座り込む私をちらりと見るだけだった。
街でも近いのか、道を通る人間は結構多い。

「とにかく、確かめなきゃ……」

力の入らない脚でなんとか立ち上がり、汚れを払う。
マグル出身の私は此処が魔法界でないことは十二分に分かっていた。そして、自分の出身国である日本だということも。
さっきまでホグワーツにいた私の格好は運が良いことに、教科書が入ってる鞄を除いては全くマグルと大差がなかった。
さらに杖は持ってるし、お金も多少ながらず所持している。

これならすぐに何とかなるだろう。
そう信じて私は疑わなかった。




公衆電話に十円玉を入れ、番号を入力する。しばらくの空白のあと、発信音が鳴り響いた。
この時間帯だから、お母さんが出るはず。

――お掛けになった電話番号は現在使われておりません。番号をお確かめに……、ブツッ

急いで受話器を戻してしまった。
心臓がうるさく鼓動を打つ。
そうだ、掛け間違いに決まってる。さっきのは焦っていたから間違えてしまったんだ。そうに決まってる。

「うそ……」

二度目、三度目。
何度掛け直しても変わらなかった。
急に自分の周りだけ冷めていくように感じた。

――もしかして、魔法も使えないのかもしれない。

急いでポケットから杖を取り出し、呪文を唱える。こんな時に魔法省の通告なんて気にしていられなかった。

「ルーモス」

暖かい光が杖から洩れだす。
ほっとして安堵の息を吐いた。

――よかった。まだ私は世界と繋がっている。

とにかく、今晩の寝床くらいは確保したい。とっくに日は落ちていて、辺りはだだの住宅地。金は大切な食料に回したいし、なるべく無駄遣いはしたくなかった。
杖から明かりを消して、ポケットにしまう。ひとまず街のほうに向かおうと踵を返して歩き始めた。
と、そのとき。

「――ねえ、夜の徘徊は禁止だよ」

いきなり背後から、不機嫌な色を含んだアルトの声が耳に届いた。警戒しながら脚を止める。攻撃されたら仕返すつもりで、ポケットの中で杖を強く握った。

よくわからないこの世界で、頼れるのは自分の知識のみ。

怖くない。怖くない。相手はマグルだ。
じわりと手から出る汗を感じながら、静かに目を閉じて私は振り返った――。




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力尽きました^o^
雲雀さんが出るところまで頑張りましたが、私の限界到達です。
しかも突発的なんで文が荒い荒い。
みなさんの広い心でなんとか見逃してやってください。

それではあらかた説明とプロフィールです。

復活×魔法の混合モノ。
私こと女の子は、何があってか復活の世界に飛ばされてしまいました。
そして上の通り雲雀さんに出会います。
初対面の筈なのに、何故か雲雀さんは女の子を知っている。混乱する女の子。
女の子の名前は……リサとか?
友人のを頂きました\^o^/
復活世界には自分と同性同名の女の子がいました。しかも雲雀さんと幼なじみ。
すり変わりのようなものかも。
みんな私を知っているのに、私はみんなを知らない。
タイトルの割に暗いです。
のちのち明るくなればいいけど。

ちなみにこのあと、「またリサは迷子になったの?」なんて言われて、家まで引っ張られて連れていかれる予定です。

以上雲雀さん好きの友人にプレゼントするつもりで即興で作ったらボロボロになった作品でした^o^


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