∴ エイプリルフールネタ

※ほぼ会話文だけ!

柳生の後ろから仁王がのしかかってきた。
せっかく久々に朝早くに登校してきたというのに、仁王は未だにジャージにすら着替えていない。果たして彼に部活をする気はあるのだろうか。と柳生は若干呆れながら思考する。

「なぁ、やぎゅー」
「なんですか仁王くん」

いつもは怠そうに話す仁王が今日はどこか焦ったような声色で柳生に話し掛けてきた。

「好きじゃ」
「え?」

柳生はまばたきを一回。
思わず生返事をしてしまった。

「じゃから、やぎゅーを好いとうよって」

仁王は唇を尖らせて、先程と同じようなことを言う。

「―――……あぁ、そういえば今日はエイプリルフールでしたね」
「は?嘘じゃなか!俺は柳生が好きなんじゃよ!」
「私は嫌いです」
「……そうなんか」

即答すれば、仁王は声のトーンを落として小さく呟いた。明らかに落ち込んでいる。
そんな仁王に、柳生は至って真面目な口調で話し掛けた。

「仁王くん」
「……なんじゃ」
「嘘ですよ」
「え、」


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