小説 | ナノ


10

私含め9人が3人ずつに別れることになったとき、よくわからない戦いが私以外の8人で行われた。
適当でいいと思うんだ。グループ分けなんて。

「涼花ちゃんは誰と一緒がいい!?」
「みっちゃんでも、佐助でも誰でもいいんだけど、だけど伊達政宗はパスで」

爽やかな笑顔を伊達に送ると、照れてんだな!とプラス思考に考えられたのでとても困る。
うん、本当に一緒になりたくない。嫌いじゃないけど、好きでもないよ。

「じゃ、ここは公平にじゃんけんと行きますか!」
「そうだな」
「いくぞー!最初はグー、ジャンケンぽいッ!」

結局ジャンケンをして、私と一緒になったのは元親と元就。
瀬戸内サンドだーと言ったら二人が笑っていた。
私と一緒になる人を決めるためだけのジャンケンだったらしく、決まったあとは適当に決めていた。
みっちゃんと、刑部さん、伊達で1グループ。佐助と真田くんと慶次で1グループ。

コーヒーカップに乗って、ゆっくり過ごすのかと思ったら全く違った。
コーヒーカップは決して可愛い乗り物なんかじゃない、あれは、絶対に絶叫マシンだ。

コーヒカップに乗ったあと、最初は元就がゆっくり回していたのだが、少しずつ早くなったかなと思ったところでえげつない速さで回し始めた。コーヒーカップもそれに合わせて加速する。

降りた直後の私の声はひどいものだった。女の子が出す声ではない。

「元就さん、きついっす」
「誰がゆっくり回すと申した」
「誰も言ってないです」

元就のドSは健在していたようです。
それにしても、平気な顔してる元親がなんかむかつく。
そう思った私は、元親が座ってるのをいいことに、頭をこれでもかってほどに撫で回した。ふわっふわの髪の毛が気持ちよかったとか、そんなことは思ってない。決して思ってない。


いや、でもちょっと気持ちよかったかも

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