今日も今日とて元気に委員会のお仕事です。あぁ、俺って委員の鑑!

カラッとした空気広がる季節 並盛中では体育祭の準備が行われていた。


ペンキ足りねーぞ!
こっち釘ー!


看板作りやらゲート作りやらで声を聞くだけでも活気に溢れている。毎日こんなんだと疲れるけどたまに聞く分には恭弥の並盛も平和だなぁと感じる。
珍しく五月蝿いのが嫌いな恭弥も書類に集中しているのか何も起こさなそうだ…あ、耳栓してる。


「そう言えば、恭弥は何に出るんだ?」
「…出ないよ。」
「耳栓してるのに聞こえるのか!」
「口の動きと君の思考回路」
「あぁ…そう。」

え、今俺馬鹿にされた?

「で、なんで?
俺はリレーと…あ、棒倒しの総大将決めがあるんだったわ!わりぃすぐ戻る!」

バッタン

「え、ちょっと総d…。」

風の様に去って行った佐野。
雲雀の呼びとめも独り言も誰もいない応接室に響くだけとなった…。






「遅いぞ!」
「すんません!」

なんでも並盛の体育祭は縦割り班で行うらしい。
前の学校の時はクラス単位だったから先輩と後輩と一緒に交流できる体育祭は楽しみである。
みんなで協力してやるのは棒倒しと応援合戦くらいしかないけどとても楽しい。


1〜3年のAクラスが集まってる教室に行くと暑苦しい笹川先輩がいた。
(よく恭弥に喧嘩を売りに来てるので必然的に顔を覚えてしまった。)


「やいてめぇ今年も総大将は十代目に決まってんだろ!」
「えぇぇ、いいよ!今年は!」

ツナと獄寺、山本もいる。顔なじみばかりだな。

「で、総代表決めって…」

「俺は今年も辞退する!兵として戦いたいからだぁああああ!」

う、五月蝿い…。叫ぶな笹川先輩!でも、この発言は去年もしてたみたいで大半の人はまたかって顔で笹川先輩を見ていた。

「ってなわけで今年もツナがやったらいいんじゃないかって。」

と、山本がいつの間にか俺の近くに立っていた。

「ヤダよ!」
「去年のあれ面白かったのになー。」
「楽しくないから!!」
そこまで言われると気になるんだけど…何があったんだよ…去年…。
「俺的には涼君どうかなって思うんだけど…。」
「え、俺?」
「運動神経もいいし、どうかなって。」

「お!ダメツナよりはいいな!」
「なんてったってあの風紀委員だしな!」
「いいんじゃね!」

おーなんか俺がやる形で盛り上がってんなー。
え、ってか誰か棒倒しのルール教えてくれません?

「どうかな…?」
「ん、いいよ。」
「え、いいの?」
「別に楽しそうだし、とりあえずどんな競技か教えてくr」
「うん、いいy」

「おおおおおお!それはホントかああああああ!」

「だから、ちょっとアンタはウルサイ…。」

「今年のA組の総代表は佐野涼だあああああ!!」


『おおおおおおおおおお!』

笹川先輩の叫びにつられて教室にいた男子達がみんな雄たけびを上げた。
ちょ、ほんとそんな盛り上がるもんなの?!だ、誰か早く教えてよ!

「んじゃま、よろしくな、涼。」
「お、おう。」
「てめぇの為に戦うんじゃねぇからな!」
「はいはい。」


早く来ないかな、体育祭
(沢田ぁああ!今年は残念だったなぁぁぁあああ俺と一緒に前線を戦う権利を与えるぞおおおお!!!!!!)(ひぃぃぃいりませええええんん)(流石見るとこみてんじゃねぇか芝生頭!)
(まぁ諦めなよ、ツナ)(んなぁああああああ)(今年も楽しそうなのな〜)

20170604修正
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