……んー…すっげぇふかふかしてる…今何時だろ…まぁでも夏休みだしいっか…
もう少し寝よ…ってか夏なのになんでこんな暑いんだ…あ、夏だからか…
いや右側だけ…って…もー…どうでもい………!!!!!
「ちょっと待てぇええええええええ!!!」
「なに…五月蝿い…。」
「いやいやいや!ツッコミどこありすぎるだろ!!」
ここ俺の部屋だよな?!?!?!寝室だよな!?なんで隣で寝てる?!?!?!?!
そんな友好気付いた覚えのないやつとなんで一緒に寝てる?!?!?!?!
っていうかなんで当たり前のように二度寝しようとしてるの、ちょっと待てよぉおおおこの状況説明しろよ!!!
「朝は和食しか食べないから出来たら起こして…。」
「ってまだ寝るのかよ!つか作ること前提?!」
「部屋貸してあげて家賃ゼロなんだからそんくらい当たり前だろ。」
「うっ、あ、そ、うだな…。」
「…。」
すーすーと寝息が聞こえてきたので二度寝に入ったらしい。
というかそもそもいつ寝たんだ…?…。
シャワーでも浴びてすっきりするかー。
ガチャ ガチャン ジャージャー
あー解放感。汗疹だけは勘弁願いたい。
というか服を着ててよかった…ん?というか着替えてもないな。
どういう経緯で一緒に寝ることになるんだ…?
シャー
「それにしても…おかしいな、あんまり食べてないはずなんだけどなんで前より大きくなってる気がするんだ…?」
このままどんどん体重は増えていくのか…?
動きづらいのはいざという時に困るな…
「ふうん」
「?!?!?!」
とうとう幻聴まで聞こえてきたか?!?!?!?と思ったけど残念ながら本物でした。
いや、幻聴の方がいいんだよ?!?!動揺しすぎておかしなこといった?!?!
というか鍵かけたよな?!
「まさかとは思ってたけど“女”だったんだ。」
喉が渇く
「な、なんで…鍵かけたのに…!」
「まず男同士なのに鍵をかけるとこがおかしい。鍵をかける音が聞こえたから開けてみたらこの通り。」
「トイレかもしれねぇじゃん…!」
っていうかあんな小さな音よく寝てるのにわかったな?!え、しかもピッキングまで出来るの?!なんなのこの人スーパー中学生なの?!
やだもうお金持ち怖い。教養ってこういうのも勉強するの?!
「シャワー浴びてたのには変わりないでしょ…あともっと食べたら。昨日倒れた君を持ち上げた時も軽過ぎて男には思えなかったよ。」
「!!」
「ご飯、出来たよ。」
ガチャン
バレた。秘密にしなきゃいけないことが…バレた。
どこまでバレた?女という点だけ?
でもなんで女が男装するんだってなったら調べられるんじゃないか?
あの委員長の事だ、どこまで調べてるかわからない。
どうする、早々にやはりここを離れるか…?だけどもしそれで逃げたとしても次はどこへ行く?
あの家庭教師も、イタリアの彼も頼れない。
頼りたくない。マフィアは信頼できない。
大掛かりに探されても困る…なら、あの委員長を監視すればいいのか。
どうやら彼は俺に仕事を手伝わせたいらしいし、それを口実に傍にいればいい。
最悪、何か秘密を握ってしまった時は…その時は…俺の手で…。
これは最終手段だ、とりあえず情報を聞き出そう。どこまで知ってるのか。
それによって対応を変えればいい。
今までだってそう生きてきたし、そうすることには慣れている。
息を吸って吐く 拳を握いて開いて握る
よし、そうしよう。
あーーーーというか思い出してきた。そうか昨日…倒れたのか。ということは担いでベッドまで運んでくれたわけか…意外と優しいんだな。一緒に寝るところは解せんが。そこだけは感謝したほうがいいのかもな、礼は言わないけど!!!
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