「!!!」



明らかな殺気、殺気ってよりは怒気に近いか。
を纏って現れたのは学ランを羽織った上から下まで熱そうな黒い奴だった。
あ、風紀委員って書いてある。ってことはあの風紀委員長さんの下っ端?
みんなこんな感じなの?どうやって学ラン落とさずに羽織ってられるわけ?!

「これ、君がやったの。」
「そうだけど。」

これと指さすのは先ほど襲ってきたモヒカンとスキンヘッドである。
見ればわかるだろう現場だからなのか疑問ではなく断定文って気がしたのは気のせいか…?

「ふぅん」
「言っとくけど不可抗力だから。勝手に襲ってきたそいつらが悪いし。」
「…そう」






ガキン





『!』

一瞬だった。
黒い彼の武器と俺の金属棒が重なったのは。
しかも彼は止められたのに嬉しそうに笑っていた。

「いきなり何すんだよ。」

ガキン
武器同士をあてて後ろに距離をとる。
お互い武器を下ろすこともなく向かい合っていた。

「君、良いね。」
「はぁ?」
「名前は」
「人に名前を尋ねる時はまず自分かr「早く言いなよ。」…。」

命令口調。こいつ何様だよ。ただの下っ端風情なくせして。

「早く」
「……」
「ねぇ、僕は気が長い方ではないんだけど。」
「…佐野 涼。」
「そう、覚えておくよ。」


そう言って黒い男は学ランをなびかせて帰って行った。
それが後々こんな展開になるとはこの時俺は思っていなかった。





出会いは突然に
(あ!スーパーあった!……う、売り切れ…アイス買って帰ろ…全部あいつのせいだくそ!)

20170604修正
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