各々スタート地点につく
位置についてー よーい バアン
ピストルの音が響き渡る と同時に一斉に選手はスタートし出した。

やっぱり午前最後の競技なのと高得点がもらえる縦割りのリレーなだけあって接戦である。
運動部にはやはり勝てなかったのか獄寺は3位くらいで笹川先輩にバトンタッチ。
おー笹川先輩早い早い。けどやっぱり1,2位の陸上部っぽい二人にはかなわないらしい。

距離を縮めて山本へバトンタッチ。

山本は陸上部なんて目じゃない。

というかスポーツに置いてこいつの右に出る奴はいるのか?2位の陸上部っぽい人を抜いてぐんぐんスピードをあげ…あれ?


ずさーと音がしたのはすぐだった。
山本は何やら石みたいなのに躓いたらしい。けど違うあれは明らかにひっかけられた!

「武!!!」
「わりぃ頼んだ!」
「任せろ!」

すぐに立ちあがって走り出した山本だけど結果的には4位くらいまで落ち込んでしまった。
身軽さには自信あるんでね!
2位に追いつくまでは早かった。

「ち、くそ!」
「そんな手には引っ掛からねぇよ!」
「うわ!!」「目には目を歯には歯をってね。」

トラック半周、これで後は一騎打ち!
「くそ、アイツ失敗したのか!」
「首謀者はお前だったのか…」
「…。」
「…最低だな。」
「お前に何がわかる…!」
「こんな卑怯な手を使ってまで勝とうとする気持ちなんてわからねえよ!」
「黙れよ!」

残り50メートル
「俺は負けない。」
「それはこっちのセリフだ…!」
「え、」

その時だった。

何かに足をすくわれた。
細い糸…?競技席の机の脚に…

「く、っそがあ!」

負けるか!こんなことする奴に。
しかし紐を勢いよく引っ張られたのと全力スピードの自分によって転倒は免れそうにもないと、思った矢先だった。


ブチン

「?!」


ひもが緩まった…!
協議席を見る。恭弥…?

パン!

まぁ結果は1位だった。本気出せばちょろいからね。
流石にあそこで転倒してたら間に合わなかっただろうけど…。

で、2位にゴールした相手は俺が顔を見る前に恭弥に引き吊られていくのが見えた。


「やったな!」
「おう!それより大丈夫か足…。」
「こんくらいなんともないぜ。」
「そっか!」

こうして無事?体育祭午前の部が終わったのだった。



戦士のささやかな休息
(涼君一緒にお昼…。)(わりぃ恭弥に呼ばれてて)(そっか!じゃあ、また後で!)(おう!)

20170604修正
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