「?!?!」


え、待ってなんで俺銃突き付けられてんの。って言うかなんで反応出来なかった?!

「リボーンさん!」
「おー小僧!」
「チャオっす!」
「ちょっと!何してんだよ!」

どうやらツナ達の知り合いらしい。この声…聞き覚えがあるのは気のせいだろうか…
つか早く銃下ろせよおおおおお!!

「そいつが噂の新人か」
「そうっす!」
「違うから!ただの友達!」
「涼もマフィアごっこの一員になったのか〜。」
「だからごっこじゃねぇって何度言ったら…!」

マフィアごっこ…?
何やら俺の事を話してるらしい、いや本人預かり知らぬとこで勝手に進めんな!というかいい加減後ろ向かせて!おもちゃの拳銃だよな?!確認させて!!

「というか銃下ろせよリボーン!」

リボーン!?

カチャと銃が頭から離れるのがわかった。
後ろを振り向けばそこには黒いスーツにしゃれた帽子をかぶった赤ん坊がドヤ顔で立っていた。手にはカメレオンを持っている。
あの…リボーンだ…。

「チャオっす!おらリボーン!ツナのカテキョーだぞ!」
「リボーンな、俺は佐野 涼、よろしく。」

バレるはずがない。あれから何年経った。
しかも彼と一緒にいたのは1週間あったかどうかだ。
大丈夫、あんなに長かった髪も切ったし雰囲気だって変わった。簡単にバレやしない。
獄寺でさえ気付いてない。まぁ彼は記憶にあるかどうかも怪しいくらいだけど。


「かてきょー?」
「ツナを立派なマフィアのボスにするための家庭教師だぞ!」

マフィア…の、ボス…?ツナが?あぁ、だから十代目…。
そっか、こいつらはマフィアなのか。
そうだよな、獄寺が十代目って言ってる時点で気付けばよかった。なんで考えてなかったんだろ。
バカだな、俺。
こいつらには心を許しちゃいけない。
……敵なんだ…。

「涼君…?」
「あ、ツナ!俺そろそろ委員会の時間だから行くな!」
「え、あ、うん。」

一口も手をつけてない弁当を手早くしまうとまだ昼休みが半分もあるのに俺は手を挙げて挨拶をした。

「じゃあな!リボーンに山本と獄寺!」
「おー頑張れな〜」
「passato un po' di temp.(久しぶりだな)」
「!!」

駆けだそうとした瞬間に聞こえてきたのは紛れもないイタリア語で、俺がそれに反応したせいでリボーンは確信を得た顔になっていた。
獄寺はいきなりのイタリア語に驚いていたようだったが。俺の反応までは見えていないだろう。
後ろを振り返ることなく俺は応接室へ向かうのだった。


これは神様の悪戯か
(ちょっと君、顔色悪いけど)(気のせいじゃね?)(…。)(さぁて今日も頑張りますか〜)

20170604修正
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