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私とロー先生は今日もキスをする。
先生の膝に私が跨がることもあるし、今みたいにベッドに押し倒されるときもある。
熱い唇と唾液に侵されていたと思いきや、ふと唇が離れる。
けれど、遠くには行かない。
先生が喋れば吐息が口内に吹き抜けるし、口端が掠める。そのくらいの距離で先生は言った。
「ごめん」
何が、と問う。
「今日はちょっと、やめられそうにない」
激しくなりそうだ。と、そう言う。
「ごめんなさい」
私が言うと先生の眉がぴくりと歪んだ。
なぜ。と問うてくる。
「それでも構わないと思いました」
先生の唇が動いた。
笑ったのだった。
(血が出るくらい)
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