「それからは毎日同じです。ご飯もろくに食べれないし、家にも居場所はないし。やっぱり学校に行けばボロボロが更にボロボロになるようなところです」
節目がちに言った彼の身体は心なし震えているように見える。私もγも顔を見合わせたたけど、壮絶としか言いようがなかった。
「……貴方の霧の守護者は?」
そういえば名前がでてきていない。他の守護者は綱吉君を裏切ったけれど、霧もなのだろうか。
「クローム達がいるのは隣町だし、あまり並盛には来ないんで。ただ骸には笑われましたけど…」
「笑われた?」
「ボンゴレ十代目ともいう人物がイジメで殺人未遂なんて流石だって」
殺人未遂なんて逆じゃない。綱吉君が加害者じゃなくて、綱吉君が被害者。あんなに傷だらけで栄養失調で。よく生きてくれたと私は思う。
苦い顔をしてる私達にでも、と綱吉君が顔を上げた。
「骸は言ってました。マフィアに裏切りなんてつきものなんだと。だからマフィアは嫌いなんだと」
「それって……」
まさかと思った。じゃないと自分の知り合いがこうも傷ついているのに放置してるなんて、ひど過ぎる。
「わからないけど、もしかしたらあいつはオレが何もしていないことを知ってたのかもしれません。甘ちゃんだって言われたから」
その言葉はどう受けとっていいのかは迷いが生じる。それに彼に接触するなんて、何がしたかったのかは私達にはわからない。
「一応だが、お前を信じる奴はいなかったのか?」
「……いない、かな」
自嘲気味に笑って、それでも悲しそうな顔をする。
これからどうしたいのかとか、何かしたいことはあるのかとか。話を聞いた後に言おうと思っていた私の言葉は飲み込まざるを得なかった。今それを聞いてもわからないなんて返されてしまうような気がして。
「話てくれてありがとう。今はそんな恐怖に怯えることはないわ。だからゆっくりと療養しなさい」
テーブルの上に置かれた手をぎゅっと握って、ここは大丈夫なんだと笑った。少し驚いた顔をして覚束ないように笑う綱吉君。どうしてこんな優しい子が人をいじめるなんて思えたんだろう。それとも何か他に原因があるのだろうか。
リボーン、貴方はそこにいなかった。だけど、そこにいたとするなら綱吉君を信じてあげれたの。
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骸は何がしたかったんだ←
今いえるポジションは
中立でもなく傍観者。
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