「……どうしましょうか」
「好きにしなよ」

ですよね。向こう側についても、迷惑事に巻き込んだことは悪いとは思うからそれでチャラにしても良い気はするんだよ。リボーンは例外として。
けどリボーンに仕返しするにしろ何が一番有効であるかがわかんないし。

「むーん、困ったもんだ」
「そんな顔してないけど」
「バレました?だってチャラにしてもいいような気はするんですよ。手出されてないし」
「君が手を出される前にこんなとこに高飛びしたからね。まさかここにいるとは思ってなかったけど」

雲雀さんにオレがヴァリアー本部、つまり本拠地にいると言ったのはボンゴレ十代目の着任が決まってから。しかもオレが直接言ったんじゃなくて、継承決定と十代目の守護者決定の際にザンザスにオレ直筆の手紙を渡してもらった。オレはここにいると。すぐには無理だろうから、時間が空いて気が向けば顔でも見せてくれと添えた。

「びっくりでしょ。ヴァリアーが協力するなんて思いもしない奴ばっかですから」
「誰が思うの。僕も君達は仲悪いと思ってた」
「へへっ。意表をついたんで」

でないとこんな長い間見つからなかったのがおかしい思うんだけどね。口が皆さん堅いようでよかったよ。

「それよりも」
「わーってます。本当にね、どうしたモンかなぁ」
「君が決めることだろう?」
「言葉が違えどザンザスみたいなこと言いますね。わかってんですよ。けど恐らくオレがプッツンって切れない限り彼らは放置する予定です」
「赤ん坊もかい?」
「あれは別。オレの持ってる情報網駆使してリボーンは悪評流しまくってやる。ザンザスのクーデター後はボンゴレにも近付けさせやしない」

なにが有効かわからないなら、ヒットマンなんて評判と信頼で成り立つんだから下げてやるよ。これくらい良いんじゃないの。

「…情報網なんか持ってんの」
「あ、言ってませんっけ?オレやっぱりマフィアにはなりたくないんで、片付いたら情報屋しようと二年半前から副業でやってんです」
「聞いてないけど。結局君は裏側の人間なんだ」
「けど表側から犯罪者って追われることはなくなるでしょう?それでいいんで」
「なんと言うか……抜目はないと言うのか…」
「褒めてもなぁんにも出ませんよ」

イタリア語で冗談を言えるくらいになった後、情報屋をする為にハッキングや情報操作や色々と教わった。一通りやってからは捜し物程度からやり始め、足で情報を稼ぐことも覚えてった。意外に楽しくてすっかりハマったのもあったからな。

「でも贔屓にしてくださいね」
「機会があればね。それより終わり次第、またしようよ」
「喧嘩っすか。いいですよ。オレ強くなりましたし!」
「次こそ咬み殺すから」

全てが終わった後の楽しみができました。戦闘狂じゃない。単なる喧嘩好きなだけ。



 

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