その二日後、言われた仕事をこなしてザンザスを部屋に呼ぶ。向かい合わせでソファに座り作成した書類を見せた。最終確認と決定はスクアーロなんだけど、スクアーロは現在任務中で本部にいないから。

「どうよ?」
「……悪くねぇな」

オレの立てた作戦なんでね。悪くはないさ。当たり前じゃん。

「じゃ後はあいつらに伝えりゃ終わりだな。やっと自宅に帰れるー」
「あ?無理だ」
「…はぁ?」
「最近忙しいのはわかってんだろ。また仕事が来たからな」

まじかよ。家帰ってジェラートでも食べながらゆっくりしたいよオレ。

「帰りてぇ」
「当分帰れねぇな。次期ボンゴレが決まった分仕事が増える」

だからか。だからこんな馬鹿みたいにバンバン仕事来てんのか。
やり切れなくなってオレは座っていたソファに横になるよう倒れこんだ。フンと足を組み替えザンザスは鼻を鳴らすし。

「それそれ。雲雀さんから聞いたけどさー。ヴァリアーどうすんの」
「知るか。好きなようにやるだけだ。第一アレは俺が気に入らねぇ」

独立組織と言えどボンゴレ配下なのにそれを言うのか。ザンザスが嫌うのはわかるけどさ。嫌うどころかオレは見たくもなかったしな。

「お前がどうすんだ」
「オレっすか」

そうだよね。十四の時に言ったのはオレなんだよ。考え中と言葉を濁したけどもう決めなきゃいけないんだ。

「……テメェが決めろよ」
「責任重大じゃん。オレはお前らにメリットのあるようにするって言ったろ。だからザンザスがボンゴレをどうしたいかによるんだけど」

メリットの提示くらいしてよ。言ってくんなきゃわかんないよ。

「…あの女がどう動くかだな」
「生かすも殺すもあの女次第ってか。ボンゴレに執着してた奴が言うようになったねぇ」
「うるせぇカス」

迷いか。そもそも九代目はオレに継がすことができなくて色々と諦めたと聞いた。悪いように滅んでも仕方がないと。ザンザスに話を持ちかけても蹴られたから尚更だったそうな。
ボンゴレのボスはなるべき人物がならねば滅ぶだろうよ。オレがならねぇと滅ぶとザンザスも言ってた。

「ま、なんにしろ彼女が継いでからだよね。女側の様子を見るなら少し時間もいるんだろ」
「ああ」
「ならなんとかなる。半年あれば良いんじゃないの」
「十分だ。ボンゴレが起動に乗った時と堕ちた時の想定をすれば良い」

その二つしかないだろうからね。新しいドンはどうするだろうか。多少は頭が切れるとは言え、それだけじゃ駄目なことくらいわかんじゃん。
リボーンはすっかりあの女に付いたらしいけど、他の沢田綱吉の守護者はどうなってんのかね。雲雀さんに聞いてみようか。



 

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