授業中にも嫌がらせは収まることはなく小さな物をぶつけられた。地味に嫌なんですけどね。教師もやっぱり見て見ぬフリ。ムカつくな。
獄寺君は背中しか見えないからわかんないや。山本は机に顔を突っ伏せてた。頭がヒートしなきゃいいけど。
「お前まだ謝ってもいねぇのかよ」
終わりのHRが終わってさて帰りましょうの時。また囲まれたオレ。昨日より人数増えてんだけど。
「オレはやってない!」
やってもいないことをやりました、なんてオレは言えません言いません。
「まだそんなこと言ってんのかよ!」
「もう一度分からせたほうがいいんだろ」
なんの断定ですか。しかしそれが合図となったのか暴行は開始された。いくらガードしてても、いくら受け流してても痛いんですけどね。くっそ、骨折ってやりてぇ。
「沢田さん!」
「ツナ!」
おっと、今日はこの二人がいておりました。一旦止まる暴行。もーオレ帰りたい。
「なんだよお前ら」
「お前らこそなにしてんだよ!」
「こいつが赤崎さんに謝らねぇからだろ!」
「沢田さんがやったって言うのは…」
「じゃあなんで傷口開いてたんだよ!」
そうだよ。オレがやってないって証拠はないんだ。オレがしたっていう証拠もないけど。
「それに赤崎さんは泣きそうな顔してたんだぞ!ダメツナに殴られたって言って!」
言葉は証拠じゃないんだけどね。第三者なら証言は確立できるけど、当事者は違うんだけどね。
「それは…」
「俺らにはわかんないのな…」
「だったらコイツしかいないだろ!」
「それに昼休みすれ違っただけで暴言吐かれたとか言ってたんだからな!」
ちょっとー。決めつけって良くないよ。違ったらどうすんの。事実違うし。
しかも何。昼休みオレは二人以外に雲雀さん草壁さん風紀委員しか会ってないっての。会いたくもないっての。
バツ悪そうな顔して二人は黙っちゃった。ま、証拠なんかないもんね。完全に反論できないなら反論なんかしない方が楽なんだよ。郷に入っては郷に従え。なんと楽か。
二人を睨みつけた男達は反論がないとわかるとまたオレに暴行を繰り返した。二人は止めることも参加することもなく、ただ見ている。
赤崎とやらは今は泣いていた。泣きながら状況説明かよ。オレに暴言吐かれたくらいでテメェ泣かないだろ。
疲れてきて倒れて気絶しようとした時、放送がかかった。沢田綱吉とフルネームで呼ぶ彼は応接室へ来いと呼ぶ。なんてタイミング。素晴らしいね。
噛み殺されろとか言われつつ、オレは一人本日二度目の応接室へ行くべく教室を後にした。
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