昼飯を食べた後、雲雀さんとは別段喋ることもなくて草壁さんと雑談していた。だって暇だし。六時間目始まったら戻るつもりでいたから。意外なことに草壁さんはお喋りだった。

「草壁さんは内心いっぱい突っ込んでるでしょ」
「よくわかりますね。突っ込んでますよ」
「でっすよね。突っ込み属性ですもん」
「悲しい性ですね」

もちろん雲雀さんに対して。苦労人だよね草壁さんって。自分から進んでやってるからいいんだけどさ。スクアーロと多分気質は一緒じゃないかな。
わかってるみたいだけど雲雀さんは黙々と書類に目を通してた。なんの書類よ。
楽しく雑談していればあっという間に授業が終わるチャイムが鳴り響く。さて戻りますか。

「じゃあ雲雀さん、戻りますね。草壁さんもありがとうございました」
「一人ならまた来てもいいよ」
「多分来ますよ」

オレの居場所はそのうちなくなるから。
それではと応接室を出た。

「あっ、ツナ君…」

うそーん。なんでこのタイミングでいるかな。トイレか。今は会いたくはなかったんだけど。

「京子ちゃん」
「私、ツナ君がそんなことするなんて思ってなかったのに」

してないしない。信じちゃったなら、ね。そうなるけどもさ。

「どうして殴ったりなんか…」
「どうしてだと思う?」
「えっ」

なんにしろ彼女に弁解したって無駄だろう。女の子は女の子の味方だもん。泣いてたら大半は信じちゃうよね。

「そもそもオレが殴ったのか、殴ったとするなら何が気にいらなかったのか。君の知るツナ君はどうしてそんなことをしたのか。自分で考えて結論出してみてね」

出るかな。普通なら矛盾が生じるだろうけど、どうなるだろうね。信じる道は正しいかなってね。

「ツナ君!」
「オレ教室行くから。じゃあね」

皆に優しくて明るい君はオレの憧れだったんだけどな。理想とするは君だったのに。しょうがないね。
教室に入れば、クラスの人にめっちゃくちゃ睨まれた。無言で。なにこのプレッシャー。笑っちゃう。獄寺君、山本は俯いちゃってるし。
授業が始まると言うことで、何かするとか何か言うとかはなかったのが幸い。言われるのは良いけど、されるのは痛いいやだ。
物凄いじとじととした空気の中、この日最後の授業は開始された。



 

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