自宅に着いて若干冷えてしまった夕飯を食べてたら母さんに呼ばれた。なんでもリボーンが呼んでると。意味わかんない。今朝だって一言も喋らなかったのに。
食べ終わって自室に行ってみれば、険悪よりも険しい表情のリボーンがベットに座ってた。

「なに?」

部屋着に着替えながら聞いてみる。埃臭いから制服洗いてぇ。

「ツナ。お前、何考えてんだ」
「それは…何に対して?」
「今日ハルから聞いたぞ。ハルは京子に聞いたらしいがな。告白してきた女を殴っただと?」

情報早すぎねぇか。びっくりするんだけど。なにこの赤ん坊。アルコバレーノはなんでもアリなの?
てか京子ちゃん信じんのかよ。それはオレちょっとショックだ。

「ってなってるみたいだね」
「みたいって何だ」

良いこと思いついた。オレへの信頼を試すようになっちゃうけど。どっちに転んでもいいや。

「いち、オレがまじでやった。に、やったけど記憶にない。さん、やってない。身に覚えはない。さあどれだ」
「なめてんのかテメェ」
「なめてないよ。リボーンが見てきたダメツナならどれだと思うって話。オレのことを見てきたなら思った通りでいいよ」
「……チッ」
「舌打ちすんなよー。ちなみに殴られたってんの、ボンゴレリングあげた子」
「……四」
「なに四って」

選択肢漏れじゃん。四って。でもすぐ信じてくれないんだ。そっかわかった。

「…女側も証拠不十分」

オレに期待は持ちたいってか。もういいよ。すぐに信じなきゃ意味ないんだ。そりゃ状況わかんないけど、マンツーマンなんだから先生は生徒信じてくれなきゃ。だからいいよ。

「母さん達は知ってんの?」
「いや。耳に入らないようにしてる。ママンがそんなこと聞きたいとは思わんからな」
「そりゃそうだ」

実の息子が女の子いじめてるなんか聞きたくないだろ。ただ、母さんだ。聞いたらどう反応するかわからない。
意地の悪いことしたのは自覚あるけど、リボーンは気付いてないな。今は頭の整理がついてないみたいだし。

「ま、オレ疲れたから風呂入って寝るよ。明日まだ学校だから」

下着を持って部屋を出て行く。
明日は獄寺君も山本も来るだろ。反応はどうだろうか。こうなったら友達でも容赦できない。色々罪悪感はあっても、もうごめんだ。罪悪感はそのうち何かで返すから。あの女の方についてもある程度ならチャラにするから。
期待なんてすることはやめたんだ。現実が思い通りに行かないなら、変える努力はオレ自身がやらないと変わりはしないんだ。



 

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