中学生
2011/07/29




「痛っ」

頬のあたりを抑えて綱吉が顔をしかめた。自分の銃器の手入れをしていたリボーンが不思議そうに手を止める。

「またなんかやらかしたのか?」
「ちっがう。なんかぽつって出来てる」

ほら。と頬にかかる髪を書き分けてリボーンに見せた。少し赤く腫れたそこは確かに痛々しい。触れるな危険とでも言いたくなるような見事なそれ。

「ニキビじゃねぇか」
「これがか。初ニキビ」
「思春期には誰でもなるもんだ。しかしでかいのが出来たもんだな」
「触ってたからかなあ。なんか固い」

お前それはニキビに一番大敵なんだと知識のない生徒にリボーンは頭を抱えた。同時に何もせずとも綱吉にニキビが出来たことも見たことなかった気もした。

「触んなよ。芯持ってるみてーだからな。そりゃ痛ぇわ」
「そうなんだ。ぐって押したらなんか出そうだよね」
「すんな。痕残んぞ」
「オレ男だし気にしないけど」
「ちったあしろ!」

男の顔ですら早々みたいもんではないが、ニキビの痕が大量にある男なんて更に見たくない。それがリボーンの言い分だ。大量と言えど綱吉にはまだ一つしかないのだが。

「しっかし初とはな」
「寝不足とかよくあるのにね」
「ま、あれだろ。オメーの場合成長が遅いからだろ」
「うるさい。今から成長すんだよ」

成長、つまりは身長である。周りが割と高いために少しコンプレックスになっている綱吉だった。父親はでかいのに、とつくづく母のDNAを強く受け継いだのだろうと嫌でも思えた。
そんな母にニキビが出来たと見せれば「まあ!初めてじゃない!今日はお赤飯ね」なんてお気楽な返事と、ニキビに効くらしい茶色の箱に入った軟膏を渡されたのだった。 








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もう思春期じゃないので
ニキビは嫌です←
友達が大きなニキビ作ってて
失礼ながら思いついた。笑



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