晴矢が病んでるかもしれない
学パロ的な感じ、ヒロトは一応南雲の事を知らない
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「あ、風介携帯変えたんだ」
「まあな。アドレスは変わってない」
「変わってたらメール来るから分かるでしょ」
「……メールが来るのか?誰に?」
「風介がみんなに送るの!アドレス変わりました登録よろしくお願いしますって」
「そうなのか?」
「そうだよ…」

ヒロトはひとつ溜め息をついて、そういえば、と話を変える。ついつい質問責めにしてしまうのは話題が話題なので仕方ない。聞くだけで楽しい。気になる。

「南雲とはどうなの?メールはする?毎日?」
「メール? ああ、毎日来る。でもわたしは基本返さない」
「………返さない?それどういう」

ほら、と言いながら風介がヒロトの言葉を遮って携帯のディスプレイをヒロトに見せると、普段見慣れないような数字がそこにはあった。

「着信100件………って……え?それに…メール20件て……え?」
「わたしは返していない」
「いやいやいや、おかしいでしょ何考えてんのこの人」
「おかしい? ヒロトはこれ位相手に送らないのか?」
「送らない!送らないよ、普通」
「ということは晴矢が普通じゃないってことか?」
「当たり前だろ」
「……………」
「……………ごめん、口悪くなった」
「いや、いい」

「ていうかよくそんなの付き合ってられるね、俺だったら即別れるけど」

「わたしは……晴矢が好きだから」

あまりにもストレートなその言葉に、ヒロトは目を丸くした。ヒロトからしたらあり得ない量のメールでも、風介は好きだから、の一言で片付けてしまう。

俺には無理だ、と思いつつも、そんな風に想われている南雲が少し羨ましかった。



着信100件、新着メール20件
(へえ……君が南雲?)
(…………お前、誰だよ)



お題配布元様:31D
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ええっと、以下補足。
ヒロトは風介の事が好きな訳ではないです。あ、もちろん風介が好きと考えて頂いても構いません。南涼←基でも涼+基でもお好きなようにどうぞ。
ヒロトの口調を悪くさせたい。


↓シリアス目指して撃沈したストーリー。



『今、何してんの』


携帯が、ふるえた。
その携帯の持ち主は、ゆっくりと目を開けた。すぐ横にはちかちかと赤く点滅している携帯。それはたった今着信があったことを意味していた。携帯のランプには青や緑、黄色などそこそこ種類がある中、赤いランプに設定している人物はただひとり。

「………はるや」

携帯を開くと、着信あり という文字と共に100という数字があった。携帯の真ん中のボタンを押すと、そこにはきれいに同じ名前が並んでいた。



着信100件、新着メール20件
(お前が、大好きだから)