「あ、夏木くん起きた?おはよう」
「……」

いや、おはようじゃなくてなんで臨也さんが此処にいるんだよ。
昨日帰ってきてからしっかり玄関の鍵はかけたはずだし窓の鍵も閉まってた……ってか此処2階だから無理だし。

「……なんで臨也さんが俺の家にいるんですか」
「んー……秘密」



ああ、うざい。もうどうやって入ったかはどうでもいいや、知らん。
それよりもなんで俺の両腕は頭の上で縛られてんだよ。しかも臨也さんは俺の上に馬乗りになってるし。
意味がわからない。臨也さんはなにがしたいんだ。

「なんで俺の腕は縛られてて俺の上には臨也さんが乗ってるんですか」
「朝起きた時に俺がそばにいたら夏木くんが喜ぶかなって思って」
「喜びません、てかそれなら俺の上に乗る意味も腕を縛る意味もありませんよね」

俺が文句を言っていると臨也さんの顔が近付いてくる。
ちょ、まて!何しようとしてんだ!

「ちょ、なんで顔を近付けてきてるんですか!」
「なんでだろうねえ」

やばい、キスされる。
そう思ってぎゅっと目を閉じるが数秒たっても感覚がこない。
閉じていた目を開けると臨也さんがニヤニヤと笑って俺を見ていた。

「キスされると思った?」
「……っ…思ってません!」
「あはは、可愛いねえ」
「なっ……!」

臨也さんにからかわれて顔が熱くなるのを感じた。
なんでこんなに恥ずかしい思いをしなくちゃいけないんだ。

「いい加減どいて下さい!あと腕も解いて下さい!」
「ねえ、夏木くん」
「人の話聞いてますか!」
「キスしていい?」
「は、なに言っ……!」

なに言ってるんですかという俺の言葉は臨也さんに飲み込まれ、唇には柔らかい感触が。
それから数秒すると臨也さんは離れていき、唇の感触も消えた。

「ご馳走様」
「っ……なんでこんな事!」
「夏木くんが可愛いのが悪いんだよ」
「ちょ、まっ………!!!」


……この後俺が臨也さんに何をされたかは皆さんのご想像にお任せします。


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宵様素敵な小説をありがとうございます!!
か、かわいい……ていうか2人ともかわいい……お嫁においで(笑)
本当ご馳走様です!心が潤いました^^^^
相互ありがとうございました!