待ちに待った休日がやってきた!今日はなんと、大好きなせーちゃんと美術館デートの日だ。私にはちっとも美術には詳しくないけれど、せーちゃんが有名な人の絵だから大丈夫って言って連れてきてくれた。確かに、どこかで見たことある絵がいっぱいある。知ってる絵がいっぱいあって見ていて楽しい。



「あっ、見てせーちゃんっ!これ音楽の教科書の表紙だったやつだ…。」

去年使っていた音楽の教科書、表紙はこの人が描いた絵だったんだ。それを伝えたくてせーちゃんの方を振り返った。けれどせ−ちゃんはこちらをちらりとも見ようとしない。どうしたのだろう、不思議に思って近づいてみると、真剣な眼差しである一枚の絵を見ていることに気付いた。



「その絵は?」
「ん?ああ、この絵はこの画家の代表作だよ。思わず圧巻されてしまってね。見たことない?」

ううんと首を横に振ると、そっか…とせーちゃんは少しさみしそうな顔をした。でもそんな顔もとても素敵で、胸がきゅーんとする。せーちゃんはここに飾ってある絵の中の人にも負けないくらい美人だ。せーちゃんが表情を変えるだけで、私の胸は張り裂けそうなくらいときめいて、たまらなくなる。

「きれいだろう?木漏れ日の陰影と、柔らかな輪郭。印象派っていうんだけど、俺好きなんだよね。」
「へえ、印象派かあ。色使いがすごくきれいだと思う。」
「うん、そこも好き。でも一番はこのふわっとしたタッチかな。見ているとさ、キミを思い出すんだ。」

そういってせーちゃんが微笑むから、私は真っ赤になってしまいました。






拍手ありがとうございました。

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(最近あこはさちんのサ行の発音が好きっていうことに気づきました。きれいすぎるよ、かわいいよ、さちん!)




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