▽ エース
早速飲ませる為にターゲットである、エースを探す。この時間だとお昼寝かな?それともまだ船に帰ってきてないかな?
キョロキョロ周りを見てみると、船の外から騒がしい声。モビーの下を覗くとターゲットもとい、エースの姿。
思わずニタァーと笑ってしまうのを何とか耐えてエースに近寄る。
「お、おかえり!」
「ただいま***!今日あっちーわ!」
「まあ、夏島に近いらしいしねー。あ、私美味しそうな飲み物買ってきたんだけど、エース飲む?」
「おう!くれ!」
しめしめ……簡単に思い通りになった為にニヤニヤしながら飲み物を準備してしまった。クルーに引かれてたけど、そんなの気にしてる場合じゃない!
ふ、ふ、ふ。これ飲んだらエースどうなるんだろ…
「お待たせ!はい!」
「……何だよただのジュースじゃねぇか」
「ま、まあまあ!美味しいから!」
「喉乾いてるから貰うけどなー!さんきゅ」
ゴクゴクと飲んでいくエース。良かった…飲まないのかと一瞬焦っちゃったよ。ホッと安心してエースを見るが何が変わったのか分からない…
「ぷはー!うまかったー!」
「…………(ドキドキ)」
「さんきゅうな、***!生き返ったぜ」
「………い、いいってことよ!」
……あれ?全く変わってないんだけど……。即効性じゃないのかな?不思議がっているとエースが「どうした?」と訪ねてきた。
「え!いやー今日のお昼なにかなーって!」
「そーいやー腹減ったな…一緒に食おうぜ」
「う、うん」
エースの隣を歩きつつ覗き見するが、やっぱり変化なし。なんだそれ、不良品だったのかな。
おばあさんに騙されたなーってガックリしつつ、コックにお昼ご飯を貰い空いてる席に座る。
あーあ、エースの真逆見たかったなー
「はあ」とため息をついているとエースが目の前に座った。ふと、エースのお皿を見てみるといつもより遥かに少ない料理の量。
「…………エース、どうしたの?」
「あ?なにがだ?」
「エースにしてはご飯少なくない?あ、おかわりするの?」
「いや、しねぇけど?」
「……………………えぇ!!!?何で!?いつもは5回はするじゃん!その後も人のご飯食べてるし!」
「………お前なあ…いくら男つっても、そんなにおかわりしねぇよ。それ怪物だろ」
なんて笑いながら言ってるエース。いや、いつものあんた怪物並みに食べてるよ!?………………いつもの……?……あれ?もしかして…これが真逆の性格!?
ハッと気付きエースをもう一度見る。
確かにいつもより少ない量。そして考えられないくらい、上品に食べるエース。胸元にはナフキンまでかけて、ナイフとフォークを使い食べている。
……………何か気持ち悪い…
「ふう、やっぱりうめぇな、うちのコックの料理」
ごちそうさまと言いながら、ナフキンで口元を拭くエース。やっぱり気持ち悪い…!!
「んだよ、***」
「いや、なんていうか…(上品過ぎて気持ち悪いとか言えない…)」
私は食べ方汚くても、いつもみたいに沢山食べるエースのが好きだな……
- 10時間後 -
あー腹減った!サッチー!何かくれ!
たく、しょうがねぇ野郎だな、ほい
いっただきまーす!モゴモゴバクバク、ゴックン。サッチまた料理の腕あげたグアーーーーZzz
!!いつものエース!