▽ 見直した
「見れば見るほどいい女だな」
「ああ、上玉だこりゃあ」
「………………」
ニタニタと嫌らしい笑みを浮かべて笑う男2人。
小さな島に上陸し、1人でショッピングをしていたらいきなり薬を嗅がされてこの有り様。きったない小屋にご丁寧にロープで後ろで縛られた手。
「うるさい。見物料払えクソが」
「…………多少手荒くしても大丈夫そうだな」
「そうだな…」
ビリビリと破られる服。
………ほんとやる事もクソだな。ありきたりな事して。
まあ、長年海賊しているからこんな事で泣いたりしないけど。どうやって逃げ出そうか考えていると、男達のニタニタした笑みが増した。
「見かけと性格のわりに可愛いのつけてんな」
「ああ、ほんとだ。俺こーゆーの好きだわ」
そう言えば今日の下着は前にエースに貰ったやつだったな。私にフリルって…。柄じゃないっつーの。サイズもご丁寧にぴったりの買ってさ……
サッチもあの時、布の少ない下着買ってきてマルコなんて着けない方がいいとか言ってさ。あいつ等ほんと下らない事ばっか。
そんな下らない事をこんな時に思い出すなんて。
なんやかんやで、あいつ等の事ちゃんと好きじゃん、私。
そんな事を思うと少し笑みが出る。
こんな変態共にやられるなら、あいつ等のがましだわ。
そんな事を思い、私を触ろうとする男の顔を蹴ろうとした時いきなり小屋に火の固まりが。
あの火って………
「***ちゃん!大丈夫!?」
「うちの女王様に何してくれてんだよい」
「……何で***がそんな格好なんだよ」
おーおー、変態トリオさん怒ってらっしゃるわ。
「こいつ等白ひげの…」と、焦る男達。腐っても白ひげの名を背負うだけあるわ。
なんて考えて3人を見ていると目があった。普段見せないくらい爽やかな笑顔を見せて。
なんか、気持ち悪い…
「「「ぜってぇ殺す(よい)」」」
そうニッコリしながら言う3人にビビる男達。
あっという間にボコボコにされ、ロープで縛られている。マルコが私のロープをほどいてくれて、自分のシャツをかけてくれた。
「……これ着とけよい」
「…さんきゅ」
「さーてどうするよ?こいつ等」
「あ?んなもん決まってんだろ!***にこんな事したんだ、ぶっ殺す!!」
「す、すまなかった!」
「白ひげのクルーって知らなかったんだ!」
泣きながら命乞いする奴等にお構いなしに、エースは指をボキボキ鳴らし、サッチは剣を1人の男の首に当てている。そんな光景を見ているマルコ。
「………まあ、今回はいいわ」
「何でだよ***!」
「そうだよ***ちゃん!女の子がこんな事されたんだよ!?」
私の言葉に不思議がるエースとサッチに、ホッとする男達。近くにあった棒を手に取りニッコリと男達に言ってやった。
「とりあえず殴らせてくれたら、それでもういいわ」
私に殴られボコボコになって気を失っている男達をほって小屋を出る。
「***、ほんとに大丈夫か?」
「大丈夫!大丈夫!すっきりしたし。」
そんな事を話ながら船へと帰っているとエースが不機嫌そうな顔をしていた。
「どうしたの、エース。お腹減ったの?」
「……………ちげぇ」
「じゃあ、なに」
ブスッと不機嫌そうな顔で「女なんだから気を付けろよなっ」て小さな声で言うエース。エースなりに心配してたんだろう。
「心配かけて悪かったわね…3人ともありがとう」
「べ、別に?対した事ねぇしっ!」
「そうそう!***ちゃんの下着姿も見れたし!」
「まあまあ、そそられたよい」
なんて下らない話をしながら船へと、また戻りだした。少し見直したとか内緒たけど
- 見直した -
で、あんた等3人で何してた訳?
え!あのーそのー…なあ!サッチ!
ええ!!いやー、ねぇ?…ねぇ?マルコ!?
は!?………………よ、よい
(((言えねぇ…!***(ちゃん)の下着また選んでたなんて(よい)……)))
(こりゃあ、ろくな事してなかったな……まあ、今日の所は助けて貰ったし見逃すか……)
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