▽ 世間は意外に狭い
『ナ、ナミ!私一目惚れした!!』
「それ相手はちゃんとした人間?」
失礼な。さっきあった事をナミに説明をする。
「その人何年生か分かるの?スリッパの色、何色だったの?」
そう。私の通っている学校はスリッパの色で学年が分かるようになっている。
『イケメン過ぎて顔しか見てなかった……!!』
「俺以上のイケメンが居るわけねぇだろ?」
何か腹がたったのでローを一発殴っといた。でも年下ではなかったな。同級生であんなイケメン居たら、他の子も黙ってないだろうし……
『多分、先輩だと思うんだよねぇ。』
「まっ、***がそんだけイケメンって騒ぐぐらいだから気になるし、次の休み時間探しに行くわよ!」
そんな事を話して居ると教室のドアが開いた。
「お前等席につけよーい。」
今日も素晴らしい髪型してるなあってマルコ先生を見ていると、その後ろにさっきのイケメンさんがいた。
『ナナナナナ、ナミ!!イケメンさんっ!!』
「え、嘘。」
まあまあねっと言ったのは聞かなかった事にする。ナミに反論すると後が怖いからね。勿論ローの「やっぱ俺ほどじゃねぇな」って言葉も聞かなかった事にする。後がめんどくさいからだ。
するとイケメンさんが私に気が付いてくれたみたいで「さっきはごめんなー」って言ってくれた。
『いや、私こそちゃんと前を見てなくてごめんな…』
そう言ってる途中で気が付いた。あれ?何でこのイケメンさん制服じゃなくてスーツなの?いや、スーツも似合っててイケメンさ増してるんだけど。
「なんだ、お前等知り合いか?」
「いや、さっき俺がぶつかっちまってよ」
しかも何でマルコ先生と親しげに話してるの?分からなくて呆然としているとマルコ先生の言葉で意識が飛ぶかと思った。
「じゃあ、とりあえず紹介するよい。こいつは今日から3ヶ月、教育実習でこのクラスの先生をすることになった。おい、自分で自己紹介しろよい」
「俺の名はポートガス・D・エースだ。好きに呼んでくれっ。あーそうそう。ここに俺の弟が居ると……」
え、先生…?それにしては若すぎない!?信じれなくて自分の頬をつねる。……痛い…。もうエース先生の言葉なんて全く耳に入らず混乱しているとまた教室のドアが開いた。
「あっぶねー、ギリギリセーフ!」
「あー寝みぃ」
ルフィとゾロだ。ギリギリセーフじゃないわよ。完璧遅刻だから!するとルフィを見た途端、イケメンさんもといエース先生が嬉しそうな顔をする。
「お、ルフィ!やっぱりこのクラスだったな!」
「エース!エースじゃねぇか!教育実習ってこの学校だったんだなあ」
エース先生と親しげに話すルフィ。
『え、何でエース先生とルフィ親しげなの…?』
「ん?俺とエースは兄弟だぞ?」
耳を疑った。ルフィにお兄さんなんて居たっけ?そう思ってもう一回聞くと、ハッキリ「兄貴だ」と言うルフィ
『嘘だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
- 世間は意外に狭い -
じゃあ、マルコ先生とエース先生の関係って…?
高校時代からの後輩だよい。
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