あおなぐざ | ナノ

▽ 現実に戻された気分





前まで学校なんてただ皆と騒ぐ為に行っていたようなものだったけど、今はもう1つ学校に行く理由ができた。


【修学旅行明けでダルいだろうけど頑張ろうぜ!】


朝起きてスマフォを見るとエース先生からこんなメールが入っていた。単純な私は朝からご機嫌。エース先生に会いたくて学校に行っているようなものだったり。
ルンルンで学校で到着すると皆欠伸をしながら少しダルそうだった。そんなのお構いなしに『おっはよー!』と教室に入ると皆が「元気だなあ」なんて言ってきた。


『ふっふー!まだまだ若いからね!私!!』


左手を腰に置き、右手を皆に向けピースをしていると頭を軽くポンっと何かで叩かれた。


「ほんと若えな!マルコなんか熱出して今日休みだぜ?やっぱりおっさんは元気ねぇわ!」


振り返ると私を軽く叩いたであろう名簿を持ちながら笑顔で言うエース先生。くそう…朝からイケメン……!!
1人で悔しがっていると「ま、全員席に着けよー」と言いつつ髪の毛をクシャクシャとしてくる先生。


『ちょ、だから先生!髪の毛がグチャグチャになる!』
「グチャグチャでも***は可愛い可愛いー」
『棒読みで言われても嬉しくないしっ!』


嘘。エース先生になら嘘でも“可愛い”って言われるのは素直に嬉しい。言われたその日は何があっても笑顔で居られる自信がある。


「ダルそうなお前等がシャキッとする報告すんぞー!1週間後のテスト範囲配んぞー!!」


すいません、嘘つきました。
満面の笑みでテスト範囲をピラピラと皆に見せる。
それを見た瞬間皆大ブーイング。勿論私も皆と混じってブーイング。大体この前も実力テストしたじゃん!


「たく、お前等1学期にテスト1回だけなんだからいいじゃねぇか。ま、その分範囲広いけどなあ!」


笑顔でエース先生が言うもんだから皆のブーイングが止まらない。エース先生自身もブーイングなんて気にせずプリントを配る。プリントを見るとかなりの範囲。自然とはあとため息が出る。


もう少し修学旅行の余韻に浸りたかったな……
そんな事を思いながらプリントを四つ折りにし鞄にしまった。






- 現実に戻された気分 -




テスト……憂鬱だなあ……


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