あおなぐざ | ナノ

▽ 良かった




『せ、先生…?』


エース先生に抱き締められパニックになりつつも、やっとの思いで出た言葉。けどエース先生は何も言わずに抱き締められたまま。


………あれ?エース先生何も言わないけどこれ私の妄想…?
なんて事を考えているとエース先生がいきなり「俺は巨乳が好きだ」って言い出した。その言葉に思わず「は?」と言ってしまった。


「巨乳が好きだったんだけどなあ…」
『先生、それ嫌味ですか…?』


ちょっとイラっとしたので、離れようとするとグッと力が強くなった。


「巨乳が好きだったのに、いつの間にかお前に惚れてたんだよ」
『…へ?』
「最初はガキくせぇし胸はちっせぇし、実際ガキん頃鼻水流して泣いてたし…ぜってぇありえねぇって思ってたんだけどよ……***が告白してくれた時から気になり初めてゾロと仲良くしてんのも気にくわねぇし」


エース先生の言葉なんて途中からしっかり聞けなかった。だって嬉しくて涙が止まらなかった。


「ばーか、泣いてんじゃなぇよ」


笑いながら涙を拭いてくれるけど、涙なんて止まる訳がなくて……。エース先生にこんな事言ってくれると思わなかったから。


「軽いとか言って悪かったな……」
『…エース先生に軽いって言われて正直ショックでした…』
「俺は小せぇ奴だからよ…***が他の奴と仲良くしてると腹が立って仕方がねぇ。けどそんだけ***に惚れてんだ」


ショックだったなんてエース先生に抱き締められてる時点で無くなっていたのに、エース先生の気持ちが聞きたくて言っただけなのにほんとに申し訳無さそうに言うエース先生の背中に私も腕をまわした。


『エース先生好きです。大好きです』


私の言葉に照れたのか頭をクシャクシャと撫でてくれるエース先生に、思いっきり抱き付いた。夢だと思いたくなかったから。すると少し真剣な声で「***」と呼ばれた。


「やっぱり先生と生徒だから、なかなか会えねぇかも知れねぇし、どうどうとこんな事滅多に出来ねぇけど***は構わねぇか?」
『そんな事気にしてたらエース先生の事好きになってませんよ。そんなの関係なしにエース先生にベタ惚れなんです!』
「そっか…ベタ惚れか…」


嬉しそうに笑うエース先生を見て私もつられて笑った。






- 良かった -



とりあえずナミには***から言っとけよ?
え?言っても大丈夫なんですか?
あいつなら大丈夫だろ。***も色々世話になってんだろ?けどローやゾロからは俺が言う。
あ、分かりました(何でゾロもだろう…)

(あいつ等には釘刺しとかねぇとな…)


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