あおなぐざ | ナノ

▽ 何かを決めるだけでも楽しい




「何とか班は決まったみてぇだな」


マルコ先生が黒板を見ながら用紙に書き込み始める。


そうエース先生が帰ってきたという波乱(?)の4月も後半になり、来月にある修学旅行の班決めをしていた。
普通は2年にある事が多いだろうけど、この学校は3年にある。



『んー、私とナミとゾロとルフィにサンジくんにウソップ…ま、妥当な所だよね』
「心配なメンバーには代わりないわね」
「楽しみだな!うまい物いっぱい食うぞ!俺!」
「どんな美女が居るのかなぁ!vVあ、***ちゃんやナミさんに敵う子なんて居ないけどねぇvV」



大丈夫かな、このメンバー………
行く前から不安になりながらもナミが居るからまとめるでしょと、思いながら修学旅行で行く所の旅行雑誌をめくる。



『ん!◯◯限定ゴロゴロ肉入り肉まん!?』
「なに!肉!!?」


私の言葉に反応したルフィが私の背中に覆い被さるように乗ってくる。その反動で机に顔をぶつけそうになるのを何とか我慢し、ルフィにその雑誌を見せる。


『1日100食限定って!』
「なに!俺全部食うぞ!!」
『いや、他の人の事も考えなよ…』


ちぇ〜と言って私に掴まったまま横に揺れ出すルフィ。
その勢いがどんどん強くなって倒れそうになった時、急に背中が軽くなった。


「コラ、ルフィ。***が困ってんだろ?」


ルフィの首根っこを掴み離してくれたみたいだ。


「後お前等の班だけだぞ。バスの席決まってないの」


エース先生の言葉に黒板を見てみると確かに私の班のスペースの席だけ空いていた。


『げ、ほんとだ。』
「ルフィ、何***ちゃんといちゃついてんだオイ!!」
「ハイハイ、どうでもいいから早く決めるわよ」
「はい!!俺窓側がいい!」
『あ、ずるい!私も窓側〜!』


ルフィと2人で窓側の枠に名前を書いていく。
すると後ろから逞しい腕が伸びてきて、私の横の枠に“ゾロ”という名前が。


『え、ゾロ?』
「***の横ならそう騒がねぇから寝れる」
「クソまりも!おめぇふざけんな!!ナミさん!是非俺の隣どお??vV」
「ルフィ、あんたあんま騒がないでよ」
「いいじゃねぇか!」
「…………サンジくん…よろしく」
「…………ウソップかよ……」


席決めだけで何だか少し楽しくなる。


『あー、楽しみだなあ!修学旅行!!』
「………あんまりはしゃぎ過ぎんなよ」
『はーい』


ちょっとしたエース先生との旅行みたいなもんだな、なんて考えて1人でニヤニヤしていた。





- 何かを決めるだけでも楽しい -



ところでどこに修学旅行行くの?
それは最後まで伏せるに決まってるでしょ。管理人の配慮も考えなさい
あ、はい。分かりました……


弟にヤキモチか………先生
何の事だ……?お前こそ急にどーしたんだ?
…………………………………別に


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