あおなぐざ | ナノ

▽ 然り気無い優しさ




ギャーギャー騒いでいたものの、キッド達が居ない事に気付き冷静になった私と先生。



『てかエース先生なんで居るの?』
「………煙草買いに来たんだよ。そういう***はこんな時間に何外出てんだよ。あぶねぇだろ」
『ルフィが飲み物全部飲んじゃったから買いに来たんですっ。』
「ルフィがか……それはすまねぇな」


私の外出理由が大好きな弟が原因と分かり、それ以上何も言ってこなかった。それからは学校の話とか他愛ない話をしてコンビニへと向かった。エース先生が歩幅を合わせて歩いてくれている事に嬉しさを噛み締めつつ歩く。


コンビニにつくと然り気無くカゴを持ってくれるエース先生。周りから見たらカップルに見えるのかな?


「何ニヤニヤしてんだよ。早くいる物入れろよ?」
『ふふ、はーい!』


ニヤニヤしながらもジュースを何本かカゴに入れる。お菓子も買っていこうかな、と思い選んで居るとエース先生が何かを見ている。


『エース先生?何見てるの??』
「俺の好きなアイスに新発売の味が出てるんだけどよ……無難な味にするか、新発売の味にするか悩んでんだ」


そう言って真剣な顔のエース先生の目線の先には棒アイス。え、真冬にアイスとか寒くないのかな?


「冬にアイスってのが、これまたいいんだぜ?」
『え、何でおもってる事わかったの?』
「***は顔に出てるからなっ」


笑顔で言うエース先生にときめいて居るとエース先生がアイスを2本入れた。無難な味ってやつと新発売のやつを。


『エース先生2本も食べるの?お腹壊しません??』


私の言葉に笑顔を返すだけのエース先生。アイスをカゴに入れたなと思うとそのままレジへ向かう。


『てか先生!私自分のは出します!!』
「ここは大人で優しい先生が出しといてやるよ」


そう言って会計を済ます先生に『ありがとうございます』って言うと「女に金出させる訳にはいかねぇからな」と言われた。初めて女の子扱いされた!?そんな事を思いつつ帰って居るとエース先生がコンビニの袋を漁り出した。



「ほれ、***」



そう言って出して来たのはさっきのアイスだった。


『でもさっきどっち食べるか悩んでいなかったです?2本食べたくて入れたんじゃあ…』
「流石の俺も2本食べたらお腹壊すよ(笑)これはクリスマスプレゼントな?」



差し出されたアイスを受け取り、にやけるのを頑張って我慢する。


『もっといいものが良かったな…』
「おまっ、我が儘言うなら返せ!!」
『嫌です!もう貰った時点で私の物です!』



そう言い合いをしながら帰る。帰りも歩幅を合わせて歩いてくれているエース先生をこっそり見てニヤニヤしながら。




- 然り気無い優しさ -



じーー
どうしたんですか?先生?
やっぱり一口くれ!***!!パクっ!
(エース先生と、か、かん、間接キス!!!)



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