Every day with the dearest person | ナノ

▽ 単純で良かった




朝、目が覚めるとエースが部屋の隅で座っていた。凄い顔が不機嫌………理由は分かる。昨日私が寝ちゃったからだ。



だって久々のベットだったし?久々のお風呂だったし?兎に角疲れてたんだもん!!……まあ、ストライカーに乗ってただけなんだけどね



「エ、エースゥ…?」



私が近寄って声をかけても返事はない。やばいな、なかなか拗ねてるぞ。どうしようか悩んで居るとエースがいきなり立ち上がった。



「***!お前わざとかっ!!」
「違うよ!?エースに抱き締められると凄い落ち着いちゃってさ…」



しぶしぶ納得したみたいで「わかったよ」と小さい声で言われたけど、まだ完璧には納得は出来ないみたいだ。
とりあえず話題を変えないと!そう思い「朝ご飯もらいに行こっ?」と言うと“ご飯”に反応したエース。
さっきまでの不機嫌な顔はなくなっていた。



エースが単純で良かった……
心の底から思ったのは内緒だ。


モビーほどではないが、なかなか広い食堂。ドーマさんを見かけて思わず横に座る。


「ドーマさん、おはようございますっ」
「あぁ、おはよう」


ドーマさん、笑顔も渋いっ!!そんな事を思ってたらドーマさんがエースに「まあ…ドンマイ…」と声をかけてい。その言葉にエースが顔を赤くして怒っていた………うん、見なかった事にしよう。



「あ、そうそう。観光地にもう着くぞ」



怒っているエースを無視して言うドーマさん。観光地に着くって事はドーマさんとお別れか…そう思っているとエースと目が合った。やばい。凄い拗ねてる。



「た、楽しみだね?エース!?」
「…………ほんとにそう思ってんのか?どうせ、ドーマと別れたくねぇとか考えてるだろ」



うっ、バレてる…やっぱり昨日の事もまだ少し引きずってるみたい。



「おっ、思ってるよ!確かに少しドーマさんとのお別れは寂しいけど、久々に大好きなエースとデートだもん!楽しみ!!」



“大好きな”って言葉に満足したみたいで「俺も楽しみだっ」っていつもの笑顔で言ってくれた。



今回2回目だがエースが単純でほんとに良かった。



ご飯を食べた後、ドーマさんやお猿さん、クルーさん達とお別れをストライカーで観光地に向かう。観光地と言っても小さな島だったが可愛い家や、店が多い。食べ物屋さんも多そうだ。
食べ物屋さんを見てエースが涎を垂らしている。



「デート楽しもうね!」



そう言ってエースの手を握ると満面の笑みで「おうっ!」と言ったエース。どうやら機嫌は完璧になおったみたいだ。





- 単純で良かった -



***!ひっ久々のデート何処から行くか?デートだもんな!!
(ほんとエース単純だなあ…)




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