Every day with the dearest person | ナノ

▽ 落ち着いて




「ン〜〜ンン ンン〜〜♪みなみのし〜〜まは、あったけえ〜〜♪パイナップルプル、マルマルマルコ アホばっか〜〜♪ 」
「殴られてぇのかよい」


海を眺めながらルフィに教えてもらった歌を歌っているとマルコがこちらを凄い顔で見ていた。


「げ、マルコ」
「………あの下らねぇ歌はなんだよい」
「ルフィに教えてもらった“アホばっか(アニメver)”のアレンジしてみた☆」


ウインクをしながら言うと呆れてるマルマルマルコの姿が。………マルマルマルコって何だか面白いな。
1人ぐふふ、と笑っていると「で?」。


「何ふてくされてるんだよい」
「…………別にふてくされてないよいっ」
「真似すんじゃねぇよい……まあ、大方エースの事だろい?」
「ビクッ!違うしっ!関係ないし!」
「……たく、わざとらしいんだよ、お前わ」


おでこをぱんっと軽く叩かれる。ぼ、暴力反対っ!


「聞くだけ聞いてやる。何ふてくされてるんだよい」
「…………………………エースってさ、私と付き合う前ってチャラかったりした?」
「…………まあな。あいつはモテるから来るもの拒まずの所はあったが………今は違ぇだろい?うっとしいくれぇ、***、***って言ってんじゃねぇか」
「……さっき、ナースさんにキスしようとしてる所見ちゃった………ア、アハ」


私の言葉に驚いているマルコに苦笑いしながら答える。少し……いや、大分この空気に耐えれなくて最後ふざけたけど。


「こ、心なしか態度も冷たかったような……ね?」
「それほんとにエースだったのか?」
「バッチリ目ぇ合ったもん」


私の言葉にまた驚いているマルコ。
やっぱりこの空気に耐えなくて空気を変えようと「シェリーわ?」と聞いてみた。


「………とっくに話は済んで戻って行ったよい」
「え!ほんと?シェリーとマルコの話済んだら、また話す約束してたんだよね。行き違いかな?」


………シェリーにも話してみようかな…
そう思い、マルコと別れようとすると「***」と珍しく呼び止められた。


「あの女は……少し警戒しとけよい」
「え?なんで?凄い良い子だし仲良しだよ?」
「………まあ、頭の隅にでも入れとけよい」
「……?分かった」


マルコの言葉に不思議に思いつつも答え、とりあえずシェリーの部屋へ向かう。
コンコンとノックするとシェリーの少しダルそうな声が。


「シェリー?ちょっと話したい事があるんだけどさ」
「……………***?……わ、悪いけど体調が良くないから……後でもいいか…………な?」
「それはいいけど体調良くないの?大丈夫??」
「多分寝たら少しは楽になると思う…」
「じゃあ、またシェリーの体調が戻ったら話そっ!体調良くないのにごめんね!また来るね」


長居も良くないだろうと、その場を離れ食堂に戻ってきた。体調良くなくても何か食べた方がいいよね?
そう思いお粥でも作ろうかなと厨房を借りた。久々の料理だけど、お粥くらいなら大丈夫かなと少し不安になりつつも作り何とか出来た。


「うん!見た目よし!味………うん、普通だな」


味見をし、冷めないうちにシェリーに持って行こうと部屋へと向かった。シェリーの部屋に近付いてきた時、シェリーの部屋から誰かが出てきた。


「エース」


私に気が付かずに歩いていくエース。
別にエースとシェリーは仲が凄くいいって訳でもなかったと思う。クルーだし、私とシェリーも仲がいいので話すのは話すけど…………そんな部屋の中に入るほどの。


「…………………」


思わず足が90°回転し、来た道を戻る。
食堂に戻りシェリーの為に作ったお粥を無言で食べた




- 落ち着いて -



(黒い気持ちが出てくる前に食べきらないと。
今、何か考えてると変な事ばかり考えちゃう)




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