Every day with the dearest person | ナノ

▽ なんで?どうして?




シェリーとはすぐに仲良くなれた。
話してみると意外に活発的な女の子で親しみやすい。
私も唯一、気楽に話せる女の子だったのでほとんどシェリーと過ごしている。


「ほんと***ちゃんとシェリーちゃんって仲良いよねー」
「ふふ、まーね!」


いつも通りシェリーと朝ご飯を食べているとサッチがフルーツを差し出してきた。


「けど***ちゃん虚しくならない?」
「え?なんで?」
「シェリーちゃん、スタイルいいし美人だしさー」
「ちょ、それどーゆー意味よ」


サッチにブドウの皮を投げ付けてやろうとした時「サッチ隊長」とシェリーの声が。


「***はとても可愛いくて思いやりのある子ですよ。……そんな事も気付けないから、サッチ隊長はモテないんですよっ」


そう言ってコーヒーを飲み出すシェリー


「シェリィィィ!ありがとぉ!」
「そ、そんな怒らないでよシェリーちゃぁん」


シェリーの言葉に嬉しくて抱き付くと嬉しそうにしてくれた。その横でサッチが泣きべそかいてるけど知らないっ!
ザマーミロと少し思っているとイゾウがシェリーを呼んだ。


「シェリー、楽しんでる所悪ぃがマルコが呼んでたぞ」
「マルコ隊長がですか?」
「ああ、何でも隊について話があるそうだ」
「分かりました、今から向かいますね。***、後で一緒にお喋りしましょ?」
「うん!オッケー!甲板で待ってるね」


シェリーが食堂を出てからもサッチとイゾウ、それから途中で混じったハルタと楽しく話していた。
ハルタの何気ない「あれ?エースわ?」の言葉に気が付く。
いくらなんでも遅いな…いつもならお腹をすかせてご飯を食べている時間帯なのに


「ちょっと様子見てくるね!」


食堂から出ると一目散にエースの部屋へ向かう。
すると、甲板の隅でくせっ毛の黒髪がチラッと見えた。


あ、エース!
少ししか見えていないのにエースと分かるとは、我ながら凄いなと少し関心しながらエースを脅かそうとソロリソロリと歩く。ふふ、と笑いを堪えながら勢いよく顔を出した


「何してるの!?エー………ス」


そこにはナースさんにキスをしようとしているエースが。私の声に気がついたのか、目があった。


「あの…その、……エース…?」
「……………………………」


恐る恐る声をかけるものの何も言わないエース。
もう一度「エース?」と声をかけると舌打ちをしてどこかへ行ってしまった。


「あーあ、久々にエース隊長とキス出来ると思ったのに」


ナースさんは私に聞こえるようにわざと言ったように聞こえた。てか多分わざと言ったと思う。


けど何も言えない。思いっきり頭を殴られたような感覚。ナースさんは何もなかったように何処かへ消えた。けど私は暫くそこから動けなかった。




- なんで?どうして? -



どうして………?エース……?



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