Every day with the dearest person | ナノ

▽ 何も見えない、何も聞こえない




後ろには海兵達。前は青筋たてたケムリン事スモーカー。状況は最悪じゃん!


「ちょっと!これやばくない!?」
「大丈夫だ***!俺が守ってやるから!」
「あんた達が見つからなきゃこんな事ならなかったでしょ!」


ギャーギャー騒いでいると完璧に囲まれた。


「こりゃあ、ちっと暴れるか…」


少し楽しそうに言うエース。その言葉に乗り気のルフィとロビンに諦めモードのナミ。


「え、嘘でしょ…」


人型に戻る私にナミが「諦めなさい…」とため息をつきながら言った。


「待って!私戦った事ない!」
「マルコ達に戦い方教わったんだろ?大丈夫だ!」
「けどっ………」
「大丈夫だ、俺が守ってやっからよ!」


ニカッと笑って言うエースに少しトキメイて居ると「ゴムゴムのぉぉぉムチぃぃぃぃぃぃぃ!」とルフィの声。ちょっと待って!この配置でそれだと……


声が聞こえた方を見るとルフィの伸びた足がこっちに向かってきてる。


「ちょ、私高跳びとか大縄とか苦手だったのに!」


ルフィの足をタイミング良く飛んで避ける。
何とか避ける事が出来て一安心すると体の周りに煙が充満していた。


「どうもお前はポートガスに気に入られてるみてぇだな」
「げ、ケムリン」
「***!!」


私の言葉にピキッとまた筋が出来るスモーカー。
あ、やべ。余計な事言ったかも。
焦っているとエースとルフィの攻撃がこちらに向かっていた。


「***を返せ」


エース、目が本気だ……けど流石D兄弟。エースが攻撃をし、ルフィがタイミングを見計らって助けてくれた。


「ごめん、ルフィ。ありがと…」
「シシ、気にすんなっ」


笑顔で言うルフィにお礼を言っていると、何だか空気がかわった。冷たいような感じ。



「ゼハハハハ。こりゃあ、豪華なメンバーだな」
「ティーチ……」
「こいつインペルダウンの時の!!」
「黒ひげ……マーシャル・D・ティーチ…」


エース達は勿論、スモーカー達も驚いていた。


「***!こいつは悪魔の実の能力を奪う!気に食わねぇが、スモーカーも居るし逃げるぞ!!相手しきれねぇ!!」
「……………………………ティーチ………」
「***………?」





何でこいつがここに居るかなんてどうでもいい。



こいつのせいで原作でサッチは死んだ。
こいつのせいでエースは捕まった。
こいつのせいで戦争になった。
こいつのせいでエースと親父様が死んだ。
こいつのせいで他のクルー皆が悲しむ事になった。
こいつのせいで
こいつのせいで
こいつのせいで



「…***?……どうした……?」



身体中の血が激しく駆け巡るのが分かる。
ジャガーの姿になるとその駆け巡る早さが増した。
フゥーーと口を開き、牙と爪を剥き出しにする。



エースの言葉なんて耳に入らない。
周りなんて全く見えない。
見えているのは目の前の敵………ティーチ………





- 何も見えない、何も聞こえない -




私がこいつを殺す………



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