▽ (2/?)
「「「「かんぱーい」」」」
とりあえずカラオケ行こうって話になってカラオケに来たものの…
確かに今時の感じでイケメンだとは思う。けどローのがイケメンじゃない?背もローのが高いし……
そう思いながらジュースを飲んでいるとナミに叩かれた。
「何しんみりした顔してるのよ」
「…いや、ローのがイケメンだなあって…」
「そりゃあ、あんな上玉毎日見てる***にはそう思えて仕方がないか。ま、とりあえず今日は楽しんだら?向こう持ち出しねぇ♪」
まあ、楽しむか…てか最後のが狙いだろ、ナミ…。じゃないとナミがナンパしてきた人と遊ばないか。でも、折角の出会いだし楽しもうかな?
「***ちゃんって可愛いよねぇ」
少しチャラい感じのコウくんが話しかけてくる。うん、初会話チャラい。
「またまたー、皆に言ってるんでしょ?」
「いや、そんな事ないよ?俺めったに女の子にこんな事言わないし」
見た目のせいで全く説得力ないんだけど…。でも普通に話してて面白かった。久々にロー以外の男の子と話したと思う。とりあえず電話番号とアドレスを交換して帰ることにした。
「どうだった?楽しめた?」
「んー楽しめたのは楽しめた。いい気分転換になったよ!ありがとうね、ナミ」
「ま、***も可愛いんだから他の男なんてすぐ寄ってくるわよ。コウっ子、***狙いってバレバレだったし?」
そんな事を話ながらナミと歩いて帰った。途中ナミと別れてから、1人で今日の事を思い出していたけど案外普通に楽しめた。凄い気を使ってくれて優しい2人。特にコウくんは、ほんと優しかった。何だか久々にロー抜きで遊べたな。
そう思って帰宅して自分の部屋に入ると、ベットが膨れている。もう誰だかは分かっているんだけど。
「何してんのよ、ロー」
「……………お前帰ってくるの遅すぎるだろ」
全くこっちを見ずに答えるロー。時計を見てみると7時を過ぎたくらいだ。
「そんなに遅くないけど??てか着替えたいから、一旦部屋出てってくれない?」
いつもは着替えると言うと部屋を出ていってくれるローだか、今日はなかなか出ていく気配がない。
「ちょっとロー??」
そう言ってローを揺さぶろうと近付いた時、景色がガラリと代わる。あれ?何で天井が見えるの?すると鼻と鼻がくっつくんじゃないかってくらいのローのドアップ。
「ちょ、ロー!?」
いきなりの事にビックリして起き上がろうにもローがしっかりと上に居て起き上がれない。しかも微妙に怒っているような…。もう一度「ロー?」と名前を呼ぶとローと目が合う。
「お前、今日何もされてねぇだろうな?」
「な、何もされてない。連絡先交換しただけ…」
チッと舌打ちをして私を見るロー。どうしようかと考えていると首にチクっと軽い痛みを感じた。まさかと思ってローを見てみるとニタァと笑うロー。
「***、お前は俺のだからな?忘れんな」
私の部屋を出ていくロー。……え…何がしたいの?あいつ………いつ、私がローのになったの?ローの行動に考えがついていけず、ベットから起き上がった。メールの受信音がしたが見る気にならず、部屋着に着替えて寝た。
私を振り回すの辞めてよ………
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