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▽ サンジが逆トリップ






ちょっと帰り遅くなっちゃったな…
そう思いながら急いで鍵を開ける。ドアを開けた途端に美味しそうな匂いがして思わず顔がほころぶ。



「ただいまー!サンジくーん!今日の夜ご飯なにー?」
「おかえり***ちゃぁぁん!今日は***ちゃんが好きな物ばかりにしたんだ」



そう言ってテーブルに次々料理が並べられる。
お、美味しそー…!並べ終わると「どうぞ、プリンセス」と言われて少し照れた。


「美味しー!やっぱりサンジくんの料理は美味しいね!!」
「何てったって俺の愛情が入ってるからねぇvV」
「ぷ。サンジくんほんと面白いね。お代わり貰ってもいいかな…?」
「勿論、プリンセス」


デレデレとした顔からキリッとかっこいい顔まで、ほんとサンジくんは面白い。サンジくんが作った料理を食べながら、お代わりを用意しに行くサンジくんを見ていた。




あ、ちなみにここまで話が進んでいて言うのも何ですがサンジくんと私は付き合ってるとかじゃないです。


先日、仕事から帰っているといきなり声をかけてきたのがサンジくんだった。最初は変なキャッチ!?って思って警戒した。だって、金髪にスーツだもん!!そしたら「あ、ナンパか」って思ってしまうほど軽ーい話をスラスラとされた。


いつもなら流すナンパもサンジくんの「ここって何処なのかな…」って言葉に思わず足を止めてしまった。それまでデレデレした顔だったのが、ほんとに困ってる顔だったから………


で、成り行きで一緒に暮らす事になった。最初は不安だったけど、サンジくんの美味しい料理の虜になってた。



「あ、サンジくん明日料理教えてくれない?簡単のでいいから!」
「どうしてまた?」
「…………サンジくんが戻った時、サンジくんの料理食べれなくなると寂しいから……」
「料理だけなんだね…?」
「そ、そんな事ないけどさっ!」


サンジくんがイケメンモードで寂しそうに言うもんだから、思わず必死に否定してしまった。


「じゃあさ、和食ってやつ教えてくれない?」
「え、私が?」
「そう。***ちゃんと一緒に居たっていう印じゃないけど、欲しいんだ…」
「……………分かった。じゃあ、明日一緒に買い出しに行こっか」



サンジくんが優しく微笑むもんだから、不覚にも照れてしまった。







「あぁ、綺麗なお姉さん!僕は女神に出会ったようだ…!」
「なにそれ、お兄さんチャラーい(笑)」
「けどイケメンだね、お兄さん!」


「………………………………」



次の日、サンジくんと近くのスーパーに出掛けた。すると若いお姉さんを見た瞬間これだ。
また軽ーい話をスラスラスラスラスラスラとしている。これまたお姉さん達がノリがいいせいか、サンジくん絶好調。



ほって帰ってやろうか。そう決意して立ち去ろうとした時、サンジくんが駆け寄ってた。


「もしかして***ちゃん寂しがってるの?vV大丈夫だよ!俺は***ちゃん一筋だ「うっさい!」


デレデレとした顔にパンチを一発入れてやった。すると少し嬉しそうな顔をして「***ちゃんの愛情表現もダイナミック…!!」って言っていた。



けどお姉さん達に「大丈夫?」って言われて「大丈夫だよぉvV」って直ぐに返していた。





もしサンジが逆トリップした場合
→ ほっておいても大丈夫




もう勝手にしろ。昨日照れたのが馬鹿らしいわ

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