▽ ルフィが逆トリップ
いきなり現れた麦わら帽子がトレードマークのルフィ。笑顔が可愛くて人懐こくて、会ったばかりの筈なのにすぐ仲良くなった。
とりあえず必要最低限の物を買う為に近くのデパートへ来た。
「***!あれなんだ!!!」
「エスカレーターだよ」
「エスカレーター!?かっこうぃ!」
ルフィにとっては珍しい物が沢山あるみたいで、1つ1つ大袈裟じゃないか?って思うくらいリアクションがデカイ。少し恥ずかしいけど、可愛かったりする。
けど一番リアクションがデカかったのは、食料品売り場だ。「うまほー!!」とヨダレを垂らしながら見てまわっている。
「あら、お兄さん良かったらこれ試食してよ!」
「食っていいのか!?おばさんいい奴だなー!!」
うめー!って言ってパクパクと食べてるルフィ。ルフィの声に周りのお客さん達がどんどん集まってくる。「そんなに美味しいのかしら?」「ママー私もお兄ちゃんが食べてるの食べたい」等、ルフィが騒ぐにつれ商品がどんどん売れていく。
「お兄さんのお陰で完売よ!ありがとうね!」
そう言って片付けを始めるおばさん。
す、凄い………あんなに山盛りにあった商品が10分くらいで完売した……
「***!次はあっこ見てぇ!!」
「あ、うん。行こっか…」
ルフィって売り子の才能があるんじゃないかって思うくらい、ルフィが試食した商品が完売していった。
「こっちの世界はただで食えるんだなあ!サイズが小さかったり、量が少ねぇのはアレだけどよっ!」
「いや、試食だからね?」
試食の意味を分かってるのか不安になりつつ、必要な物をカゴに入れていく。
「あ、***!あっこのパン屋も試食あるみてぇだな!!」
そう言って凄い勢いで走っていくルフィ。食べるのがほんと好きなんだなあ……って呑気に思っているとルフィが“試食”を持って走ってきた。
「***!見てみろよ!あっこのパン屋の試食ってやつデケェ!!!」
そう嬉しそうに帰ってくるルフィの手を見て驚いた。
「ちょ、ルフィ!それ試食じゃない!!商品!!!」
「ま、万引きだぁ!!!」
「***ー!」
笑顔で帰ってくるルフィの後ろを店員さんが凄い顔で追いかけてきた。
もしルフィが逆トリップしてきた場合
→ 食料品売り場で大変な騒ぎになると思う
ほんとすいません……
なんだ***、これダメなのか?
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