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▽ 俺の方がお前を笑顔に出来る






※ 現パロですがシャチはキャプテン呼びです。すいません。




「おっはよー!」


鼻歌歌いながら席に座るこいつ、***。俺の想い人だ。やけに機嫌がいいな。


「おい、何でそんなに機嫌いいんだよ」
「え?あのねぇ今日とうとう…キャー♪」


いや、今日が何だよ。1人ではしゃぎやがって。


「あのね、今日ユウくんとデートなの!」


……ユウくん…?誰だそいつ。今まで***の周りで***の事好きな奴は裏で潰していたんだが。


「おい、そいつ何組の奴だ。」
「え、ユウくんはここに居ないよ?」
「……他校の奴か。そいつの顔見せろ。」
「え、なんで」
「お前は何も考えないでいい。見せろ。」
「………やだ」


そう言うと急に黙り出す***。さっきまでニヤニヤしてたのに不機嫌そうな暗い顔になる***。ちっ。面白くねぇ。そう思っているとシャチとペンギンが現れた。


「おはよーす!お、***お前あのアプリどうなったんだ?」
「アプリ…?あぁ、あの恋愛ゲームのか?俺があれほど現実を見ろと言っただろう」
「うっうるさいなあ」


?アプリ?なんの話だ。俺が分からなくて黙っていた。するとペンギンと目が合う。


「ロー、お前からも言ってくれ。***が恋愛ゲームにハマって現実を見ようとしない」
「は?恋愛ゲーム…?」
「ばっ、ペンギン!ローには言わないで!!」
「あ、このユウって奴誰かに似てると思ったらキャプテンに似てるわ!」


そこで何となく分かった俺。ニタァっと笑って***に聞く。


「おい、***。どういう事だ?」
「……………」
「ユウって奴はそんなに俺と似てるのか?」
「……………………似てる」



小さな声で答える***。少し顔が赤い。ペンギンとシャチに目で席を外せと訴える。すると2人もニヤニヤしながら席を外す。


「俺に似ている奴に寒い事言われてにやついてたのか?」
「………………………寒くないもん」
「そんなゲームの野郎で***は満足なのか」
「……………満足じゃない」



「じゃあ、そんなゲーム辞めて俺にしとけ」



そう言うと今まで全くこっちを見なかっ***がこっちを見る。さっきまでの暗い顔とは違いパァっと明るい顔になる***。ほんと分かりやすい奴だな。そう思い頭を撫でると抱き付いて来やがった。


柄にもなく可愛いなって微笑んでしまった。





- 俺の方がお前を笑顔に出来る -



ちなみにどんな事言われてたんだ。
え?『***はどの花にも負けないくらい綺麗だよ』って////キャー////
……………俺は絶対そんな事言わねぇからな…






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