▽ もう賭けなんてしない!
「ぜっっっっっっったい無理!!!」
放課後、いつも通りエースの家で家デート。
弟のルフィくんにも久々に少しだけど会えてラッキーって思ってたら、エースが紙袋を持ってきた。
紙袋の中身を見てみると、黄色い生地に黒い模様のビキニのようなもの。………………そう、あの人気漫画のラムちゃんの服だった。で、冒頭に戻る。
「いいじゃねぇか!」
「よくないし!ほぼビキニじゃん!!」
「んだよ!ヤってんだから何度も***の下着姿も裸も見てるからいいだろ!?」
「ばっ!何大きい声で言ってんのよ!!」
エースの顔面に向かって紙袋を投げつける。
ルフィくんに聞こえたらどうしてくれるのよ!!
投げつけるものの、簡単に交わされ落ちていく紙袋。
「***この前テストで俺に負けたよな」
「…………………う、」
「あん時確か、“負けた方の言うこと何でも聞く”って賭けしてたよな?」
そうこの前の期末テストで数学のテストの点数を勝負していた。……………1点差で負けたけど…………
「そん時の賭けの内容これな」
「いや、でもっ…………」
「“何でも”だろ?」
ニコーと憎たらしい笑顔を浮かべ紙袋を差し出してくるエース。
もうこれは着るしかないか……
半分自棄になりつつ紙袋を受け取り「着替えるから一旦部屋出て」とエースに言った。
満足げな顔をして出ていくエースだが、こっちは憂鬱で仕方がない。
「ほんとにこれ着るの………」
改めて見てみると、ほんと布少ない……
まだこれなら下着姿とかのがいいようっ!!
1人でブツブツ言いながら着替えたが、やっぱり恥ずかしい。何かとりあえず羽織ろうかなと、制服のシャツを手に取った瞬間、ガチャリとドアが開いた。
「お、可愛い!可愛い!」
「ちょ、まだ開けていいって言ってないっ!」
慌ててシャツを羽織ろうとしたが、エースの腕を掴まれた。
「ダメだ。ちゃんと見せろよ」
そう言って私を下から上までじっくりと見てくるエース。
は、恥ずかしい……!!満足げなエース。
「じゃあよ、“ダーリン浮気はダメだっちゃ!”って言って」
「は?」
「ラムちゃんになりきってよ!!」
「い、いやだよ!もう着たらいいでしょ!?」
「何***さ、俺の言う事聞けないの?」
ちょっと下から覗きこむように言うエース。
ず、ズルい。そんな顔して言われたら何も言えないじゃん……
「〜〜〜〜〜分かったよ!言うよ!」
「ヒヒ、よっしゃ!」
ちょっと待って!と言って深呼吸をする。
うし!と1回軽く両頬を叩き気合いを入れる
「ダ、ダーリン浮気はダメだっちゃ!」
言い終わると同時に顔が熱くなる。
ヤバイ!思った以上に恥ずかしい……!!
じぃっと見てくるエースの視線が気になって逃げようとした時、エースに抱き締められる。
「やべぇ、まじ可愛い」
エースの言葉により一層顔が熱くなる。そんな事お構い無しに抱き締めてくるエース。
「も、もういいでしょ!?着替えるから!」
「ダーメ。まだこの姿で居ろよ」
「や、やだ!恥ずかしいんだからね!?ちょっと離れて!着替えっんん!」
私の言葉を遮るようにエースがキスをしてくる。
「俺、我慢出来ねぇわ。今日さ、このまましようぜ?」
抱き締められていたはずの体が宙を浮く。
「え!?ちょ、エース!?」
「では、ラムちゃん頂きます」
私をベットへ降ろすなり手を合わせてこんな事を言ったかと思えば、あっという間にエースの好きにされてしまった。
- もう賭けなんてしない! -
コスプレエッチってなかなかそそられるな!次はよ、ナース服着てくれよ!
………絶対しない……
じゃあ、またテストの点数賭けようぜ!?
もう賭けなんて絶対しないっ!!!
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