ACE | ナノ

▽ 一緒に居るだけで




「君臨者よ 血肉の仮面・万象・羽搏き・ヒトの名を冠す者よ 真理と節制 罪知らぬ夢の壁に僅かに爪を立てよ 破道の三十三、蒼火墜!!」

「縛道の八十一 断空」

「ちっ、詠唱破棄かよ…!こうなったら……仕方がねぇな……俺の卍解で倒すしかねぇな…」
「卍解……?エース、あんた出来なかったはずじゃあ…」
「***を倒す為に俺は修行したんだぜ?見て腰抜かすなよ…?卍っ解っ!! 」


エースの刀から凄い風と火が吹き溢れる。


「凄い霊圧……!」
「この俺の“大炎戒 炎帝”で***、おめぇは終わりだ…」
「ふ、エース私を誰だと思っているの?*番隊三席の実力舐めてると痛い目見るわよ…?私だって修行してるんだから…卍か「おめぇ等!!補習くらい真面目にやれよいっ!アホ共っ!!!」


ゴンゴンと教室にいい音が鳴る。


「いったぁ!!」
「いってぇ!マルコ!!グーで殴るなよ!グーで!」
「口で言っても聞かねぇだろ、おめぇ等。さっさと仕上げろ!」


マルコ先生に怒られて渋々プリントを進める。
そう、赤点を取ってエースと2人補習の最中だった。マルコ先生が少し用事が出来たみたいで教室を出て行った瞬間、エースが「***!俺とブリーチごっこしねぇ?すげぇの考えた!」って笑顔で言った。


は?ごっこ?私等高校生だよ?いくらブリーチが好きな私でもそれは………って思っていたのに、エースが勝手に始めたブリーチごっこに夢中になってた。


「はい、先生。プリントできた」
「……………よし帰っていいよい。全く普段から真面目しろよい」
「ほーい。じゃ、エース!お先っ☆」
「俺をほって帰るのか!?」
「エース待ってると明日になっちゃうじゃん」
「ならねぇよっ!」


ギャーギャー騒ぐエースに本日2度目のマルコ先生の鉄拳が落ちた。あーあれ痛かっただろうな……そんな事を思いつつエースが痛がってる間に教室を出ようとした時、アナウンスが入った。


“マルコ先生、マルコ先生、お電話が入っています。職員室まで戻って来てください”


「チッ…***、悪ぃんだけどエース見張っててくれねぇか」
「えーめんどくさい」
「…俺もお前じゃ不安だが、エース1人だと逃げる可能性があるからな」


頼んだよいと教室を出ていくマルコ先生


「エースのせいで帰れなくなったじゃん」
「いいじゃねぇか!***!俺に付き合えよ♪」


何だか嬉しそうに言うエースにチョップをした。


「この馬鹿!早くプリント終わらせてよね」
「いってぇな!」


ブーブー言いながらもプリントを進めるエースを横目にスマフォを弄る。エースと騒いでる時は勿論楽しいけど、こうゆう静かなのも落ち着くな………そう1人で思いながら終わるのを待つ。



「うっしゃー!でーきたっ!」
「やっとぉ?もう夕暮れだよ!?エース時間かかり過ぎ!」
「すまねぇって!帰りにアイス奢ってやるからよ!」


な?っと笑顔で私に言うエースに「3段アイスね」と言うと財布の中身を確認し始めた。


「……………***、2段にしとかね?あんま食うと夜メシも入らなくなるしよ…」
「しょうがない。今日は2段ね」


今日はって何だよってエースが騒いでるけど無視して職員室に向かう。結局マルコ先生帰ってこなかったなあ。なんて考えながら職員室に入る


「失礼しまーす。マルコ先生って居ますか?」
「…………やっと終わったのかよい」
「あ、マルコ先生!!何で帰ってこなかったんですか!」
「いや………ちょっとな………」
「なにそれー!」
「まあ、いいじゃねぇか?な!***」


いつもならエースも一緒に騒ぐはずなのに珍しく私を止めるエース。


「で、エース。“出来た”のか?」
「あ、え、…………まあな!」
「たく、嘘ついてんじゃねぇよい。お前は顔を見ればすぐ分かるんだよい」


エースとマルコ先生の話についていけない。ボッチじゃん、私。プリントの話ではなさそうだし…


「ねぇ、何の話?」
「***には関係ねぇ話だ!な!マルコ!」
「先生をつけろい。先生を。そうでもねぇだろい」
「ばっ、***帰るぞ!」


手を引いて歩き出すエースにマルコ先生が「しっかりツケ払えよい」と言った。エースもヤケ気味に「分かったよ!」って言っていた。全く話についていけないんだけど。面白くない。


帰り道も私もさっきのボッチ感が気に入らないし、エースも何か考えてるようだった。いつもは騒ぎなら帰るが沈黙が続いた時、エースが腹をくくったような表情で私を呼んだ。


「***!あのよっ……………」


それから何も言わないエース。脂汗みたいなのを流しながら顔を真っ赤にしている。


「顔が赤いけど熱でもあんの?」
「え、いや、ねぇよ!?」


ハアハアと鼻息が荒いエース。ハッキリ言って気持ち悪い。するとまたエースが私の事を呼んだ。


「***!だからっあのよっ………!」
「………………なによ」



一向に言う気配のないエース。少し苛々してきて一発文句でも言ってやろうかと口を開けた時エースが大声で「好きなんだよ!」って言った。



エースが?私を?なんで?
全くと言っていいほど、そんな雰囲気は無かった私達。不思議に思ってエースに聞いてみた。


「なんでエース、私の事好きなの?」


すると顔がドンドン赤くなり湯気が出そうになったエースがポツリポツリといい始めた。


「***と一緒に騒いでんのも楽しいけどよ、………今日の補習ん時みたいにただ一緒に居るだけってのも***となら幸せなんだ。」


あ、一緒の事考えてる。
そう思うとエースの赤いのが移ったかのように私の顔も赤くなっていく。平然を装うとした時、エースが屈託のない眩しい笑顔で「***となら、どんな状況でも幸せなんだと思う!ただ一緒に帰ってるだけで俺、今すげぇ幸せ」って言うもんだから顔から火が出そうだった。
けど、ほんとに幸せそうに笑ってくれるエースを見て「あ、幸せだな」って思った。



「私もエースと一緒に居るだけで幸せみたい」



って小さな声で言ったらよっしゃー!ってガッツポーズをしているエースを見て可愛いなと思ってしまった。






- 一緒に居るだけで -




(翌日)
てかマルコ先生が言ってたツケって何?
…………補習ん時に***と2人っきりになれるように1週間昼メシ奢るので頼んだ………てかそんな事よりもよっ!今日は俺が破面してぇんだけどよ、***はどうする!?
え、私も破面役したい!じゃあさ、階級争いって設定でしようよ!
お、それいいな!じゃ、こーゆー設定はどうだ!?



(あいつ等………馬鹿っプルだよい…つーかただの馬鹿)





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ブリーチネタ分からない人ごめんなさい。
ただ私がエースとしたかっ(自粛)

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