ACE | ナノ

▽ 命懸けのデート



メイクよし!髪型よし!服装よし!
家を出る前何度も鏡の前でチェックしたし!!


「時間もよーし!」


スマホォで時間を確認すると約束の15分前。エースより早く約束場所について「待ったか?」「うんん、今来た所だよv」ってのやりたいんだよね♪なんて乙女な思考をさせて約束場所へ向かう。


昨日放課後、帰る用意をしていたらエースに「***明日暇か?ここ食いにいかねぇ?」ってこの前新しく出来たカフェが載っている雑誌を見せられた。そこには“名物☆巨大パフェ”と書いてあって、エース曰く「男1人でパフェは恥ずかしい」らしい。


エースとデート!?そりゃあ、行くに決まってる。即答で返事をして急いで家に帰り雑誌や、クローゼットを漁った。エースは確か可愛らしい子が好きだったなと思いだし、昨日一生懸命考えた気合いが入っているのがバレない程度な服装に。メイクもいつものスッピンメイクより少しだけ濃くした。
あまり気合い入れて引かれても嫌だしね。



「お、***ー!」


約束場所につくと、すでにエースは来ていて笑顔で手を振っている。私服のエースやばい!かっこよすぎ…!


「ご、ごめんね。待たせちゃって…」
「待ってねぇよ!」


ニカッて笑顔で言うエースを見て倒れそうになるのを、なんとか堪えてエースが言っていたカフェへと向かった。カフェにつき、早速巨大パフェを頼んだ。パフェはすぐに来てそのでかさにビックリした



「すっげぇ!流石、名物巨大パフェだな! 」
「……………でか」



向かい合って座ったエースが隠れるくらいのでかさ。これ食べきれるの………


「食いがいあるな、***!」
「そ、そうだね…………」


嬉しそうに笑うエースを見てほっこりしつつも心配になる。けど、そんな心配も10分もしないうちに無駄だった事が分かる。


「ぷはぁーーーーーー!うまかったなあ!!」
「………………………うぷ」



殆んどエースが食べてくれたけど吐きそう……


「***大丈夫か?顔色悪ぃけど」
「だ、大丈夫………多分………」
「歩けるか?もう少し休むか?」
「大丈夫!大丈夫!外出ようか……」


あまりエースに心配かけるのも悪いので空元気で答える。けど、もう当分甘い物はいらない、そう思っているとエースが伝票を持って歩き出す。


「あ、待ってエース、私も出すよ」
「俺が誘ったんだ、俺が出すよ」
「いや、悪いって!」


私がなかなか引き下がらないのが気に食わなかったのか、ムスッとするエース。やば、怒った?


「ばーか。少しはカッコつけさせろ」


おでこをコツンと叩きお金を払ってくれるエース。や、やばい………心臓持たないかも………


私服、エースとデートってだけでもドキドキしているのに、いつもよりエースが優しくて心臓がドキドキと慌ただしく動き続けている。
し、深呼吸でもして落ち着かせよう……。スーハースーハーと深呼吸をしていると、いつの間にかお会計を終えたエースに見られていた。


「何してんだ***」
「のあっ!?い、いや深呼吸を………」


可笑しい奴ーと笑いながら言うエースがジッと私の顔を見てくる


「な、何エース?」
「んー何か***、今日雰囲気違ぇな」
「チ、チークじゃない?学校行く時はつけてないから!」
「ふーん、チークかあ…」


!!メイク濃かったかな!?1人で焦って何とか誤魔化すとチュッと頬に軽い音が。


「いつも可愛いが、今日は一段と可愛いな」


頬にキスをされた事にビックリと恥ずかしさで口をパクパクさせていると、エースが私の手を取って歩き出した。



「次あっこ行こうぜー!」


エースの問いに答えれる意識はなかった




- 命懸けのデート -



(エ、エースとのデートは命懸けだ……心臓が持たない………)
(今日、告白しようと思ったんだが………***の反応がおもしれぇし、もう少しからかおうかな…)


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