▽ 後悔
あれから俺と***は2人っきりにならなくなった。別にお互いが喋らない訳でもない。完璧に避けている訳でもない。必要最低限は喋る。キスをするような仲になる前に、ただ戻っただけだ。
自分にそう言い聞かせる。***に惚れる前にこうなりたかった。そしたらこの胸の痛みはなかったんだろうな。***を見る度にチクリチクリと傷む胸を押さえる。
***を見ていると目があった。が、すぐに***が目をそらした。
「だからクラスメイトは辞めとけって言っただろい」
そんな俺と***の様子を見て、唯一俺と***の関係を知っているマルコの言葉。そうだな、辞めておけば良かったよ。俺と目をそらして笑顔で友達と喋っている***を見て、キスをした事を後悔する。
「あれぇー?何か元気ないじゃんエース」
「ほんとだぁ!てか最近付き合い悪すぎー」
そう言って近付いてくるのは前までキスとかしていた女達。甘ったるい香水の匂いをさせてベタベタ触ってくる。前まではこんな女が気楽で好きだったはずなのに、何だかめんどくさく感じる。
「んな事ねぇよ。」
「えーそぉ?てかエース今日久々に遊ぼうよ」
「あ、いいね!久々にカラオケでも行く?マルコも行こうよ!」
勝手に話を進める女達をよそに俺の気は***の方に向いていて、目線はやっぱり***だ。すると***とバッチリ目があった。またすぐそらされるかと思っていたら、泣きそうな顔で少し笑う***。
「***っ!!!」
教室の中だというのに思わずデケェ声で呼んでしまった。後悔?あぁ確かにしてる。けど***とあんな関係になったからじゃねぇ。***にあんな顔をさせているからでもねぇ。
自分の気持ちをちゃんと伝えてねぇ事に後悔している俺がいた。
俺の声に***は勿論、他の奴等もビックリしている。けどそんな事、今は関係ねぇ。気持ちを知ってもらいてぇんだ
「***……好きなんだよ…」
周りが騒ぎ出す。***もビックリして何も言わない。すると隣に居た女達が騒ぎ出す。
「え?エース冗談だよね?」
「じょ、冗談キツいってぇ。エースと***じゃタイプ真逆だし?」
そう言って俺に触ろうとする女の手を振り払う
「触んな、おめぇ等には関係ねぇだろ。黙ってろよ」
黙る女達とその光景を見ていたクラスメイト達。それもそうだ。今までクラスでは、切れた事なかったから。まあ、マルコは笑っていたけどな
***の手を取り教室を出る。出る時シャンクスとすれ違う。
「おい、エース!SHR始まるぞー」
「わりぃ、シャンクス!サボるわ」
そう言って歩く俺等を見て「堂々とサボるって言うなよな」って笑っていた。***は何も言わず俺の後ろを着いてきていた。
- 後悔 -
真っ赤な顔をしている***を見て少し期待をしている自分が居た。
後悔するには、まだ早いよな
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「触んな」とか酷いエースでごめんなさい
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