▽ (08/10)
チャイムが鳴り授業が終わり彼女ん所に向かう。何故か?……***とサボが居る所をあんまり見たくねぇ。何でかはわかんねぇけど。
「おい、エース。ちょっといいか?」
「……………なんだよ。俺、彼女に会いてぇんだけど」
「おーおー。ラブラブだな!ちっと恋愛話しようぜ」
何が楽しくて野郎としなきゃなんねぇんだよ。……まあ、***との事を少し気になるしいいか。そう思い廊下の窓にもたれる。
「で、彼女とは順調か?エース」
「まあ、…順調だな。お前等はどうなんだよ」
「あぁ、俺達も順調だぜ?***って案外シャイで可愛いよな!普段可愛げねぇのにさ」
幸せそう笑いながら言うサボの言葉に苛々する。***がシャイだっつーのは俺のが先に知ってたし。…それが可愛いってのも。
「………ぶっ。ほんとエースって分かりやすいよな」
「あ?なんだよ急に」
「俺が***の話してんの気に入らねぇんだろ?」
少し図星なだけになんて答えていいか分からねぇ。何か上手いこと誤魔化そうかと考えているとヘラヘラと話してたサボの顔付きが変わった。
「エース………お前、***と別れてから付き合った女***にどことなく似てるって気付いてるか?」
サボに言われて思い出してみると、似てる気がする……
「お前ほんとは***の事好きなんじゃねぇの?」
「………んな訳あるかよ。俺には可愛い彼女いるし?話ってこれか?だったらもう行っていいか?」
そう言って歩き出した時、サボに思いっきり殴られた。
「いってーな…てめぇ、何のつもりだよサボ!!」
「お前は分かりやすいつってんだろ?エース。俺と***が付き合ってるフリした途端、俺達の事避け出しやがってよ…」
「………………フリ?」
「あぁ、俺と***はほんとに付き合ってねぇよ。俺から持ちかけた」
「フリなのにお前、***にキスしたのかよ…」
「あれはお前に対する嫌がらせだ」
思わずサボの胸元をつかみ怒鳴る
「お前***泣かせてんじゃねぇよ!あん時あいつ泣いてたんだからな!何適当な事してんだよ!」
「お前が言えることかよ!なあ!!」
ここが廊下だって事も忘れて怒鳴る俺等。周りの目とか気にしてられねぇ。
「俺は***が幸せならエース、お前と付き合っても良かったんだよ!お前と付き合う事になったって言う***を見て俺は嬉かった。好きな女が幸せそうにしてるんだからな…なのに、お前はくだらねぇ事で***と別れやがって。あいつがお前と、別れた後何度、***は泣きそうな顔でお前の彼女の話聞いてたと思ってんだよ、なあ?」
「…………………」
「わざと***に話してたんじゃねぇか?エース。***がまだ自分に気があるか気になって。***に彼氏が居ねぇのを安心して。」
そんなことねぇって心の中で言う。声に出して言えねぇのは図星だからか…?だって勝手な理由で***に別れようつった俺が…そんな理由で……
けど***とサボが付き合ってるのがフリだと聞いて腹が立ったがが安心した自分が居た。
「素直になったらどうだ?まだ好きなんじゃねぇか?」
「…………わかんねぇんだよ…けどお前等が、付き合う事になったって聞いた時すげぇ嫌だったし、フリだと聞いて腹が立ったけど嬉しかった」
「もうそれ十分好きだろ?やきもち妬いてるし」
笑いながら言うサボに、思わずつられて俺も笑う。人に言われるまで気付かねぇってどうなんだよ。自分に呆れているとパタパタと走ってくる***
「サ、サボ?エース?何か凄い怒鳴り声聞こえたんだけど…」
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