ACE | ナノ

▽ (04/10)



いつものようにサボと***の3人で帰る。違う事はサボと***だ。



「***、ん」
「何?飴食べたいの?ちょっと待って」
「違う違う!手ぇ繋ごうって意味!ん!」


サボの差し出す手に顔を真っ赤にして手を乗せる***。
そういえば、あいつあぁ見えてシャイだったな……俺と付き合ってた時も急に喋らなくなったっけ。そのギャップに可愛いと思ったけど、まだガキだった俺はサボみたいに上手い事出来なかったなあ…で、耐えれなくなって友達に戻ってもらった。今さら友達とか気まずくなるかと思ったが***が前みたいに振る舞ってくれたな。
何だよ、サボと手ぇ繋いだくらいで顔真っ赤にしやがって。


…あれ?俺なんで***がサボと手ぇ繋いでるの見て嫌なんだ?別に俺も可愛い彼女居るし?寂しい思いしないし?…気のせいだよな、うん………


「エース?どうしたの??」
「…いんや、何もねぇ。ルフィがそういえば会いたがってたし今日お前等家来ねぇ?」
「あー、確かに前ルフィが***は?って騒いでたもんなあ」
「そうなの?ルフィくん可愛いよねぇ!じゃあ、お邪魔しようかな」



手を握ってブンブン降る2人をイライラしながら見てた。



「ただいま、ルフィ!***連れてきたぞー?」


俺の声が聞こえたのかドタドタと走ってくるルフィ。こいつ***の事気に入ってるからなあ。


「***!俺すげぇ会いたかったんだ!」
「ルフィくん素直でほんと可愛い!誰かさんとほんと違う!!」


誰かさんって俺か?こら。
それから***にベッタリなルフィ。***が座ってると後ろから抱きつく始末。てか***も嬉しそうにしてんなよ。


「ルフィ、そろそろ***から離れてくれねぇか?」
「なんでだよ!サボ!!いいじゃねぇか!」
「彼氏としていい気しねぇんだよ!わかれ!」


んだよ、サボ。彼氏面しやがって。……あ、彼氏だったな、そういえば。


「***、サボと付き合い始めたのか!?」
「え、まあ、うん…」


***の言葉に膨れるルフィ


「嫌だ。俺も***好きだ!だから嫌だ。」
「ばーか。もう遅ぇんだよ」


サボの言葉に嫌だと言い続けるルフィ。そろそろ黙らすかと立ち上がった時


「だー!もうしつけぇぞ!ルフィ!***は、俺のだっつだてんだろ!!***!」
「えっ、何………」


サボが***を呼んだなって思った時チュッと軽い音がした。


「見たか、ルフィ?諦めろ」


フッと笑って言うサボ。ビックリして何も言えない俺とルフィ。いや、まさか友達の前でするとは思わねぇじゃん?呆気に取られていると、いきなり***が立ち上がり聞こえるか聞こえないかの声で「…帰る」って言って走って家を出ていった。


チラッとしか見えなかったがあいつ、泣いてなかったか……?

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